正月二日、木曜日、穏やかな晴れ
「名作美術館(その70)」
今日は新春特集と言うことで、本年の干支の「馬」に因んでの絵画作品です。
以前、当コーナーで紹介した長谷川等伯(国宝・松林図)の、若かりし頃の作品を紹介します。
京に出て名を上げる以前の、能登(石川県、七尾)で信春と言う雅号を用いていた頃の作品です。
「長谷川等伯(信春、しんしゅん)の牧馬(ぼくば)図屏風」
紙本着色、安土桃山時代(1570年頃、16世紀)
重要文化財、東京国立博物館所蔵
今年の年賀状のためにと、干支である馬の画像をウェブ上で探していたら、見つけたのが下の図です。
画題の馬の姿も見目麗しいですが、健気に世話する馬飼いの表情も素晴らしく、今回取り上げました。
東京国立博物館所蔵の屏風全体の画像、ウェブ上に良質のものが無く、残念ながら細部を把握するのは不可能です。
その部分図で、馬の体を洗っている場面です。下図・左隻の右下部分に描かれています。
古来より馬を利用し、その姿を描いてきた人類、上図のような情感ある絵に心が和みます。
( 注:出典画像が暗く、実際の屏風上にも剥落や損傷等もあり、見易くするために筆者が修整を加えました。)
画面内クリックすると、かなりの拡大画像が得られます。どうぞ、ご鑑賞下さい。
下図が、牧馬図屏風の全体画像です。
( 注:出典画像が暗く、実際の屏風上にも剥落や損傷等もあり、見易くするために筆者が修整を加えました。)
画面内クリックすると、かなりの拡大画像が得られます。どうぞ、ご鑑賞下さい。
下図が、牧馬図屏風の全体画像です。
6曲1双、左隻
6曲1双、右隻
我が国では古来より馬を放し飼いにしていて、必要な際に必要な頭数を調教していた、との事です。
山水図のような背景に幾多の馬が描かれている当図、今年は博物館に足を運びたいと思っています。
By 講師T