アトリエ・マイルストンブログ

2019年11月18日月曜日

「文化の日」特集:その4

月曜日・晴れ(夜:強風雨)
アトリエお休み日

色づいてきた森の里・青山のイチョウ並木

イチョウの落ち葉の黄色に、温かな橙色のドウダンツツジが綺麗です。

* * *

文化の日:特集その4

「マンガ・アニメの母、浮世絵」


今回も前回に続いてのニコイチ・焼き直し特集です。
よろしければ、以下 お付き合いください。
(^-^)

前回特集で、我が国の美術の最大の特徴であると言っても決して過言ではない「線描芸術」について言及しました。
彼ら、絵師を生業(なりわい)として生きてきた我が国の伝統的職人たちは、
「大和絵」の優雅で柔らかな曲線を駆使して、四季折々の美を表現した世界は華やかさと儚さを兼ね備えていました。
昔日の絵師たちは幼少の頃よりの厳しい修業の日々を経て高度な技術を身に着け、依頼者らの要求に応えてきました。
そんな中、江戸の町人たちの間で「浮世絵」と言う木版画が流行し、複製芸術としてのとして大規模な普及が行われ、
当時、庶民の間で人気だった「歌舞伎」の役者たちの肖像や、東海道の宿場町の図柄が販売され、親しまれました。


しかも、戦後、庶民生活に定着したこの文化は、国境を越えて、遥か海外にまでその影響を広げました。
19世紀、パリ万博が催された際、日本美術の絵画や工芸・浮世絵等が初めて紹介され、大反響を呼びました。
後に世界のあちらこちらで何度も繰り返される、いわゆる「ジャポニズム」の初めてのブームの幕開けです。
宗教画の写実絵画が中心の欧州に於いて、日本美術の装飾的・平面的絵画や浮世絵の明るい世界は驚愕ものでした。
その後、芸術の中心地となったパリをはじめ、日本美術がヨーロッパの国々に多大な刺激や影響を与えたのです。


それらの絵画や版画の発想・構図は、その当時より斬新で奇抜で壮大でドラマチックで、奇想天外なものでした。

前回特集でも登場の俵屋宗達、「国宝・風神雷神図・屏風」(17世紀)

本来は赤鬼・青鬼と同じ色なのですが、宗達が画面の色彩構成を考慮してか、雷神の色を白く表現しています。
雷神に関しては、我が国は古来より緑を「青」と表現しており、上図もその風習に準じているのかもしれません。
二人の神様の表情、ユーモラスでちっとも怖くはありませんが、何だかアニメ風のセリフは聞こえてきそうです。

* * *


 礒田 湖龍斎(江戸中期の浮世絵師)、「秋野美人図(肉筆浮世絵)」


前回の「曲線の魔術師たち」での登場も考えましたが、ここではその抒情性や動きを主眼に、敢えて今回に加えました。
こちらはその装束からして「遊女」と推定されている女性で、その艶やかな動作と白い脚が新鮮な表現となっています。
派手な衣装を着た女性が思わぬ降雨に見舞われ、白い太ももも露わに慌てふためく様子を艶っぽく表現して見事です。
襦袢の緋色(赤)や足元の黒漆塗り下駄とその鼻緒の朱色などを対比させて、この女性の白き肌を強調していて妙味です。
前後の脈絡、それは見る者が自由に勝手に創り上げる醍醐味に溢れ、遠くの雷鳴や女性の声さえも聞こえてきそうです。

* * *

下の迫力満点な絵、これはもう現代日本のアニメと言っても全く違和感のないダイナミック&ドラマチックな壮大さです。


歌川国芳、 「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」

* * *

下は、言わずと知れた我が国が世界に誇る世界絵画史上の天才と目されている葛飾北斎の浮世絵木版画です。


葛飾北斎、富嶽三十六景、神奈川沖浪裏(浮世絵・版画)

そもそもタイトルからして奇抜です。波の裏を描こうなんて、しかも画面いっぱいに垂直にそそり立たせ、
砕け落ちる飛沫は龍や怪物群の手のようで、逆巻きながら三艘の小舟を今にも呑みこんでしまいそうです。
迫力満点な画面につい見落としがちですが、乗員ら全員が船べりにしがみつきながらゲボを吐きそうです。
波飛沫と雪帽子を被った富士、左側大波背後のせり上がる海面、北斎の世界はダイナミックそのものです。
また北斎はそれこそ「北斎漫画」と言う画集を出版。その中でありとあらゆる人物や森羅万象を描きました。
またフランス印象派の作曲家ドビュッシーは、この絵に触発されて交響曲「海(La Mer)」を書いたほどです。

* * *

「写楽の役者絵:その表情のユーモア」


東洲斎写楽、「役者絵」、浮世絵・版画

個別の詳細は省きますが、御覧の通り、現代のアニメに通じる着想やビジュアルです。
しかも北斎や写楽は当時から庶民に人気があり、版画と言う複製文化を生み出しました。
現代で言うマス・コミュニケーション(大衆伝達)や、マス・プロダクション(大量生産)の元祖です。
「複数芸術」と言う意味においても、浮世絵は我が国のマンガ・ルネッサンスへと通ずる礎(いしづえ)です。

* * *

「アニメの先駆者:鉄腕アトム誕生」


欧州に紹介・輸出された「浮世絵」は、当地の画家や芸術家らの「目から鱗」を落とし、多大な刺激を与えました。
一方の我が国は「文明開化」の流れと共に西洋美術の写実性に「目から鱗」を落とし、文化の交換が行われました。
「浮世絵」自体は明治以降 衰退の道を辿りましたが、その大衆的要素は漫画として脈々と受け継がれていきました。
 

大資本の巨大な米国ハリウッド製の大仕掛けの映画には、戦後の我が国では太刀打ちできるものではありませんでした。
SF物やその他の大掛かりな仕掛けの制作は予算的に無理で、その代わりの低賃金の人海戦術のアニメで対抗できました。
アニメの中では、特殊撮影も大掛かりな背景も自由に再現することが可能となり、実写を超えた世界を造りだせました。
アトムを世に送り出した手塚治虫は一躍 時代の寵児となり、国内に数多くの信奉者・追随者らを誕生・輩出させました。


「浮世絵」で培った物語性等が四百年の時を経て、戦後・初の国民的アニメとなって結実、一気に火が点いたのです。




わが国・初の本格的アニメ、ご存じ手塚治虫の名作「鉄腕アトム」、米国名「アストロ・ボーイ」。

筆者も幼少時代、夢中になってTV(その当時はモノクロ放映でした)に釘づけになりました。
「巨人・大鵬・卵焼き」が子供たちの人気の三種の神器の時代、アニメは「鉄腕アトム」と「鉄人28号」でした。
マーブル・チョコのオマケのアトム一家や登場人物たちのシール、勉強部屋中にそれこそベタベタ貼っていました。
「鉄腕アトム」はやがて輸出され、世界一の大国アメリカでは「アストロ・ボーイ」と改名、米国をも席巻しました。
ちなみに
今でこそ、原子力エネルギーの賛否を巡って様々な議論が戦われていますが、戦後すぐの頃には夢のエネルギーと言う認識でした。
その功罪や是非はさて置き、作者・手塚治虫がアトムに託した科学と人類の共存は、現代に於いてなお大きな克服・共存テーマです。

* * *


「百花繚乱、日本アニメ・ルネッサンス」


一度着火した小さな火は大きな炎となって国内に燃え広がり、それはやがて世界中に燃え広がりました。
先人たちの傑作・努力が結実、新たな花となって咲き誇り、世界中にそのマニアたちを生み出しました。
(海外旅行・渡航先のTVチャンネルをひねると、我が国発のアニメが各国で多数放映されていました。)
投稿画像、少々古めの作品ばかりですみません。
<(_ _)>





我が国の代表的なアニメ作家たちの名前は、今では国内では名だたる映画俳優などを超えて、
世界的にも有名な存在となり、各国でサイン会もあって、その人気や名声はうなぎ登りです。
「ハヤオ・ミヤザキ」や「アキラ・トリヤマ」らは、今や「アキラ・クロサワ」を超える存在です。
世界中の沢山の若者たちがそれこそ我が国のアニメ作品で幼少期を築き、ファンとなり増殖中です。
世は正にSNSの時代、放映の終了された旧作でも視聴可能で、多くの国々で鑑賞されています。

*

足早・手短に我が国アニメの誕生の背景としての伝統や継承を振り返ってみました。

我が国は「自動車」などのハードだけではなく、「アニメや漫画」と言うソフトをも日々 輸出しています。
「文化」とは私たちの日常生活に在り、魅力的なる存在ゆえに欲され、継承・発展するものだと思います。
世界中の人々の記憶や心の中にそれらは生き続け、新しいファンやフォロワーを今日も生み続けています。
それらが人々にとって魅力的な限り、未来永劫に渡ってファンやニーズは生まれ続けていくことでしょう。
我が国の日常が魅力的な限り、我が国の「アニメ」や「漫画」の未来もまた明るいのものとなるでしょう。

そこに進行形の活きた「文化」が生まれ(続け)ていくのです。
(やがては大人になってゆく)子供たちの目に心に、国境を越えて・・・

今回の2回目のニコイチ(二個一)特集、楽しんでいただけたのなら幸いです。

* * * * *

「ミュージック・ギャラリー(その387):アニソン 少々特集」


アニソン、今では一つの大きなジャンルとなり、それは世代や国境を越え、燃え広がっています。
「エヴァンゲリオン」「ワンピース」「けいおん」「ナルト」「一連のジブリ作品」等々、
それこそ数多くのアニメのテーマ・ソングが、数多くのミュージシャンにより産出されました。
そこでその特集を試みたものの、門外漢な筆者、その多くのツッコミ・ビートに閉口して断念。
ちなみに、
( 筆者の欧米系の知人・友人らも美しい旋律は良しとしつつも、そのビートは受容不可との事)

ここは筆者の好みで、YouTube上より久石譲氏の紡いだ癒し系の名曲集をお借りしてきました。
動画、多くの作集がありそのほとんどが長尺物で、今回は比較的身近な尺のもののご紹介です。
ちょっとした気分転換や息抜きの際のBGMとしてお楽しみ下さい。

Relaxing Harp Studio Ghibli Collection リラクシング・ハープ音楽 - スタジオジブリ:宮崎駿 【BGM】


*

★ スタジオ・ジブリ、チェロ・コレクション、Studio Ghibli Cello Collection


美しい旋律や音色、秋深まりのこの季節にはピッタリですね。
ほかにも色々取り上げたい動画あり、後日追加あるかもしれません。
取りあえず・・・

* * *

「追加版」

オリジナルの井上あすみさんバージョンが最も好きですが、この人のこの動画も・・・
初聴取時、間奏のバイオリンの音と旋律とその所作に、瞬時にノックアウトされました。
以前は動画にブロックが施されていましたが、ここ最近 解除されたようなので・・・
( 筆者注:画面内、線上の「YouTubeで見る」をクリックの上、御覧になって下さい。)

「君をのせて」(作詞:宮崎駿、作曲:久石譲、英語訳詞:Arvin Homa Aya)、「天空の城ラピュタ」主題歌


サラ・オレイン(Sarah Àlainn)、スタジオ・ライブ(2016)


* * *

以下は久石譲氏以外の筆者の好きなアニソンを更に追加しました。

secret base ~君がくれたもの~、/ ZONE (2001)、(10 Years after Ver.)  中文歌詞付


このアニメ、実は見てはいないのですが、この曲は昭和の雰囲気もあってお気に入りです。
7年前、学童クラブの初カラオケ大会で、現・中2女子のIrちゃんが歌ったので知りました。
時間外延長にて我が家に来た時には、いつも動画を再生しながら練習していて覚えました。
一言、名曲。

*

好きなアニソンと言えば、筆者的にはこれを出さない訳にはいかないでしょう。
当コーナー、3度目の登場です。
アニメ、こちらはDVD購入にて拝見。ストーリーと時系列が少々込入っていて、クラブの学童たちには不評気味でした。
(;^ω^)

「デイ・ドリーム・ビリーバー」、歌:高畑充希(森川ここね役)

PV映像/映画『ひるね姫』主題歌


こちらもまた けだし名曲、名編曲、名歌唱。

*

「最終追加は、この1曲で!」

前置き 長くなりますが、興味のある方はお付き合い下さい。

純然たるアニソンとは違うのかも知れません。
でも、主題歌に抜擢されるだけのことはある内容の詞の名曲です。
モチーフこそ飛行機雲とロマンチックですが、そのテーマは死です。

投稿コメント欄にもありましたが、「神風特攻隊」の若者たちを想起する方々も多いかも・・・。
遠き昔、南太平洋上にて消息を絶った女性飛行冒険家アメリア・イヤハートを連想する方も・・・。
でも白紙のままで聴いても、それぞれの人生のシチュエーションで聴いても素晴らしい名楽曲です。

以下は筆者の「脱線昔話」です。内容は歌手・荒井由実さんについてです。
恥ずかしながら告白すれば、この歌が出たその当時(筆者20代前~中半)、
筆者と同世代だったがゆえに、ヤッカミやらにて反発ばかりしていました。
美校時代の当時、中央線やその沿線のライブハウスで幾度か遭遇しました。
予備校友だちやバンド仲間の何人かも彼女と同じ学校にも通っていました。
筆者、友人らとバンドを組んで、福生の米軍ハウスで練習をしていました。
ちなみに、故・大瀧詠一氏のスタジオ兼自宅も米軍ハウスで、近所でした。
ある日のこと。仲間の一人がパチンコ屋で景品として獲ってきたと言うシングル盤をステレオでかけました。
広い室内に鳴り響く初めての日本語の歌、その時はみんなで異口同音に彼女のその歌声をけなしたものです。
( そのくせ、黒人フォーク・ブルースのはずれ声には味があると容認。全くのダブル・スタンダードでした。)
でも、みんなで泊まった翌朝のこと、
仲間の一人がそれをターンテーブルに乗せて再度の再現に挑み、その歌が朝の冷たい空気を静かに震わせました。
前日はあんなに反発して、ボロクソでケンモホロロだったのに、その時はもう誰もが無言で聞き入っていました。

早400回近くにもなろうとするこのコーナー、まさか彼女のこの歌が登場するとは夢にも思っていませんでした。
彼女の独特の歌声もさることながら、ロック狂いで邦楽嫌いだった筆者らを黙らせた松任谷正孝の編曲も宝です。
あの日から 早40年。
レコードをかけた友も若くして逝ってしまいました。積年を経て素直になれた自身にも我ながら驚いています。
歳はとってみるものです。
更に私事続きで恐縮ですが、
青春の一時期の苦楽を共にした同年・同級生のその彼、故・関雅人君にこの曲を捧げたいと思います。享年27歳。
高校時代に世界中を2年もかけて旅した彼、最も最後まで生き残るであろうと皆で主張・予言していたのに・・・

荒井 由実(作詞・作曲・歌)、「ひこうき雲」(1973年)、宮崎駿「風立ちぬ」主題歌

後記:上動画(オリジナル音源)、今年年末までの期間限定でしたが、早々に削除されてしまいました。
他の御本人生歌唱や歌うま人のカバー等での差し替えも考えましたが、編曲を含め余人では不可でした。

アニメの方は、宮崎駿氏の美学・人生観の集大成とでも言える個人的作品でした。

上の「デイドリーム」日本語バージョンを歌った故・忌野清志郎もまた同世代。
彼のライブも日比谷の野音で幾度か経験しました。筆者もそう長くはありません。
遅ればせながら今こそこの曲、名歌詞・名作曲・名編曲・名歌唱だと断言します。
この機会を得たことに感謝です。
特集テーマのアニメからは随分と離れてしまいました。ご勘弁。
<(_ _)>

晩秋の日の「アニソン少々」、楽しんでいただけたのなら幸いです。
(*^-^*)

* * * * *

「アトリエ近況報告:MOA美術館・児童画展・厚木、開催さる」

今年も恒例の児童画展が、厚木文化会館で催されました(11/16~17)。
市内小学校(展覧会参加校)の学童たちの力作・秀作・傑作が一堂に会し、圧巻の展示内容でした。
当アトリエや当学童クラブからも多数の学童ら作品が入選し、夏休み以来の再会を果たしました。
筆者、この児童画展が大好きで、小学生たちの生み出した「一期一会」の傑作にいつも感動です。
彼らの瑞々しい感性とその素直な表現力の数々に、毎年大きなパワーと元気を貰い受けています。
「宝物(御本人らにその自覚はありません)」たちに大感謝です。

今回も300点ほどを撮影させていただきましたが、当ブログにて公開できないのが悔やまれます。
いつの日か、飾れることを・・・
_(._.)_

*

「厚木あゆ祭り・応募絵展にてNKちゃんが最優秀賞・受賞」

また加えて、学童クラブ・メンバーのNKちゃん(小6)が、あゆ祭りの花火の絵で最優秀賞に選ばれました。
全市内の小学校から選ばれた秀作群の中で、その頂点に立ったことは指導した筆者としても嬉しい限りです。
NKちゃん、夏休み中の夏期講習など多忙な時間の中、熱い情熱で迫力満点でリアルな画面を描き出しました。
昨年も優秀賞に輝いているNKちゃんの傑作作品、当ブログにてお見せできないのが重ね重ねにも残念です。
( ;∀;)

その代わりの宝物として、NKちゃんが小2の頃に描いたネコちゃんの絵を紹介します。


その年の大晦日を飾る絵に選んだ作品の1点で、この可愛らしさは今もなお輝き続けています。
ご両親、大切に保管していることと思います。
「NKちゃん、受賞おめでとう!」

* * *

「アトリエお休み日のお知らせ」

今週末11/23(土)の「勤労感謝の日」から25日(月)までの3日間、アトリエはお休みです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

By T講師
朝夕の寒暖差が激しい時節、ご自愛しつつ「小春日和」の暖かなポカポカ陽気を楽しみましょう。


2019年11月11日月曜日

「文化の日」特集:その3

月曜日、未明の雨、明けて 曇り
アトリエお休み日
今日は11月11日(!)。学童たちは口を揃えて「ポッキーの日」だとのこと。

相も変わらずの投稿遅延や時差、ご勘弁下さい。
_(._.)_

今年の初秋、長引いた残暑に覆い隠され、早 晩秋になっていることに自覚も無く、気がつけば寒さ感じる朝夕となっていました。
里や野の紅葉も例年になく遅く、最近になって何とか色づいてきました。

上古沢(左側)・森の里4丁目間のケヤキ並木

過去撮影の写真ながら、紅葉の進行具合はこんな感じです。

* * *

「ブログ冒頭のお断り」

超・久し振りの美術特集、図らずも長編となり、ゆえに長時間を要する特集となってしまいました。
筆者P.C内の紛失トラブル回避のため、未完・未推敲ながら、現時点にてアップさせていただきます。
失礼ながら、未記述部分などは、投稿後に加筆を施しつつ 随時完成に近づけてゆくつもりでいます。
ご了承・ご勘弁をお願いします。
_(._.)_

* * *

「文化の日」(大?)特集その3


「文化の日」と当ブログの過去の「名作美術館」とを合体させ、今回のニコイチ(二個一)大特集とさせていただきました。
昨今の音楽ブログ状態に、本来の美術アトリエ・ブログとしての面目や体裁や再認識をも託して以下を投稿いたしました。
しばしの間、お付き合いいただければ幸いです。

「名作美術館(その232):焼き直し総集編」

「日本美術:描線・曲線の魔術師たち」


以前、当ブログや「T講師コーナー」内の「名作美術館」にて特集、ご紹介した際の作品群からの選りすぐりです。
それぞれの時代を代表する数多の絵師たち、今回のテーマは我が国独特の線描表現にその焦点を当ててみました。

御承知のように我が国の美術の発祥は、大陸は中国をその根幹・発端としており、その後独特の発展を遂げました。
大陸由来の画数の多い漢字文化から、やがて我が国独特の画数の少ない曲線中心の平仮名が生まれ、定着しました。

以下は筆者の私感ですが・・・、
その影響下にて、従来の大陸の直接的影響を超えて、画風や主題の趣旨を異にする柔らかな大和絵が生まれました。
逆に言えば、もしも平仮名の出現がなかったのなら「大和絵」の柔らかな絵画もまた誕生しなかったかもしれません。
加えて我が国の風土全般に大いなる影響を与え続けている四季の存在もまた、重要な画題として発展してきました。
今回はそんな背景を基軸に自らの画風を確立し、その時々の権力者たちに重用された絵師たちの作品を紹介します。
とは言え、美術史的な観点は専門書や史家らに任せ、画を描く(過去形?)者としての視点から進めていくつもりです。
「いざ!」

*

下はそんな絵師と書家二人の生み出した我が国を代表する最も優れた美術品で、正に国家や人類の宝です。
今で言うところのコラボレーション(共同制作)の元祖版といったところでしょうか。分業ながら完璧です。
その速度感のある筆致の生み出すたおやかな形象は頂点とも言える洗練された世界で、その品格は絶品です。

書:本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)、装飾:俵屋宗達(たわらやそうたつ)


装飾的(平面的)で、かつ簡素でありながらも極めてリアルで、それらの形象が織りなす時空は品格に満ちています。
書が読めないのが残念ですが(筆者、高校時代、古文や漢文が嫌いでした)、それらの美は充分に感動・堪能できます。
英語やフランス語等の音楽、何を言っているのか不明でも、楽器の一つとして聴けて充分に楽しめることと共通です。)


俵谷宗達・絵、本阿弥光悦・書、金銀泥四季草花下絵、古今集和歌巻、重要文化財、畑山記念館所蔵

琳派の開祖とも称され目される天才絵師・俵谷宗達の梅、その洗練された抒情空間に匹敵する世界は存在しません。
この梅の花々、何と木版のスタンプが使用されていて、その絵具の滲みやかすれが味わい深い空間を形成しています。
絵も書も素晴らしく、重文なんて権威ぶらないで、即刻 国宝指定にしていただきたい程の我が国を代表する至宝です。

以下も薄墨による垂らし込みや滲みを利用しつつ、軽快な筆致にて花々の軽やかさや繊細さ、その香しさまで表現しています。





シルエットの花が桔梗やつゆ草や他なのか筆者には判断不能ながら、その背景の茎や葉の線描の軽妙な洒脱さに感嘆します。

かつてアトリエ生徒さんの一人が、筆者所有のこれらの図版の画集を眺めたあと、
「フーン、何だか京都や奈良あたりの観光客向けの銘菓の包装紙みたいですね。」
そう言われれば確かにそんなイメージかもしれません。化粧箱の裏側には品質表示法のラベルが隅に貼られているような・・・。
そんな印象はあながち間違っているとも言えず、その形象や雰囲気が持つ洒脱さが、銘菓なりの品格を上げているのは事実です。
背景の簡潔清楚な「装飾画」も、重ねられた軽やかな「書」も、その品格は今世紀の今日でさえ近寄り難い芳醇な夢幻時空です。

「凄い!!!」の一言!
このセンスの見事さ・完璧さ、我が国の先人たち、(超!)畏るべし!!!

*

「俵屋宗達の風神雷神図」


下は我が国の古典美術を代表する「琳派(りんぱ)」の祖、俵屋宗達の超名作(国宝)です。

 俵屋宗達「国宝・風神雷神図・屏風」(17世紀前半)、建仁寺蔵、京都博物館に寄託

大画面の金箔地に大胆に描かれた品格ある風神雷神の姿がユーモラスで、その周囲の袋やタスキ等の曲線も絶品です。
筆者も金箔の上に絵を描いた経験が幾度かあり、西洋古典絵画の刻印テンペラ画、日本画模写の際にも使用しました。
表面が極めて滑らかな金箔の上では、おつゆ状になった絵具はその表面ではじかれて、しっかりとは線描できません。
平滑な金箔の上でしっかりと固着させるためには、濃度や密度の濃い膠が必須で、その結果 柔らかな線描が困難です。
しかも毛筆の線描にやり直しなど不可能で、襖絵や障壁画のような大画面ではなおさらで、その大胆さはもはや奇跡的です。
古典時代の絵師らは幼年の頃より丁稚奉公の弟子として入門、長年の修業を経てはじめて、そのような技巧を体得するのです。
それゆえに、現代の我々では到底 成し得ない神がかり的・超人的「線描の魔術師」たちが生まれ、日本美術の歴史を飾るのです。

*

「尾形光琳の(国宝)紅白梅図屏風」

 尾形光琳、「(国宝)紅白梅図」、MOA美術館
二曲一双、紙本金地着色、各156x172.2cm、18世紀(江戸時代)


金箔上に初春の寒空に屹立する鋭い梅の枝を描いて絶品です。正に全人類的な宝と言っても決して過言ではありません。
画面中央を占有する川の流れの銀箔が経年変化で腐食し、剥落しているのは残念ですが、それでもなお美しい曲線です。
幹や枝の織りなす速度感・リズム感溢れる線描。華麗に流麗に円弧を描く流水の大小の曲線、もはや絶対美の極致です。
我が国の伝統的な古典美術、その中でも特に傑出している本作品は世界中の美術家らに多大な影響を与え続けています。

武家が重宝した「狩野派」が男性的な力強さなら、「琳派」は平仮名のような女性的な柔らかい美しさに満ちています。
また琳派の優美な意匠は、絵画を超えて多種多様な工芸品や陶器等にも数多く用いられ、庶民の日常を豊かに彩ました。
「光琳梅」と呼ばれる梅の花を簡潔にシンボライズした可愛らしいデザインは広く親しまれ、永遠不滅なデザインです。

紅白の「光琳梅」。その素は俵屋宗達の木版スタンプです

加えてその美は遠く欧州にも飛び火、象徴主義の画家たちや、アール・デコ等の工芸芸術にも大きな影響を与えました。
現在、世界的に有名なエミール・ガレやドーム兄弟(ガラス工芸)などの高価な装飾品などにもその影響が節々に伺えます。

*

「長谷川等伯の(国宝)秋草図屏風絵二題」


下は安土桃山時代から江戸初期にかけて活躍した能登の国出身の立身出世の大絵師の作品です。

 国宝 「松に秋草図屏風」文禄元年(1592年頃)、京都・智積院(ちしゃくいん、東山区)


  国宝「楓図屏風」、文禄元年(1592年)、京都・智積院
共に文禄元年(安土桃山時代、1592年頃)

絢爛豪華にして華麗、但しそんな中にも花々の漲る生命の輝きと、その衰退も同時に感じられて、けだし玄妙です。

* * *

「江戸琳派、酒井抱一の世界」


次は「江戸琳派」の代表格・酒井抱一(ほういつ)の代表作にして傑作の登場です。
こちらもまた言葉の解説など一切不要なほどの洗練された圧倒的な曲線が見事です。

「秋草図屏風」(左隻)

当作品はこれまでのきらびやかな金箔に替わって、夜世界を表現する銀箔がその背景として用いられています。
強風に煽られる草々はまた生命の儚さをも表しているようです。来たるべき冬の足音の第一歩かもしれません。



シダの美しいシルエットと美しい円弧を描く草葉や茎、野暮臭い現代にはもはや失われた情緒と品格です。



  両作品とも酒井抱一(江戸琳派の代表的絵師)作の「秋草図屏風(いずれも部分図)」

* * *

上2点は 「萩など」、出典元に記述なく作者不明です。

四季それぞれの気象の変化に恵まれた我が国、そのバリエーション豊かな美しい変化が風物や暮らしに様々な影響を与え、

 * * *


 柴田是真(ゼシン)「秋月夜」(和室しつらえ工芸品、引き出しの表面絵)

地平線近くの大きな満月の中には、小さな秋の虫のシルエットも描き込まれています。
画面を構成する繊細で大胆な草々の曲線は魔術師ならではの絶妙なお宝ストロークです。
筆者注:画面中央部の木枠などは、筆者がパソコン上で加工を施し、省略してあります。


 菱田春草、「武蔵野」、明治時代(1899年)、富山近代美術館

「線描の魔術師たち」、そこに到達した絵師たちを育んだのは、厳しい修練と周囲の美しい自然だったのかもしれません。
そのたおやかな、その見事な、その華麗な、その円やかな描線は自然の摂理の曲線を際立たせ、自らの技巧を語りません。
されどその技巧は雄弁で、見る者に数多の感動や癒しや快感を与え、四季や自然界の美しさを私たちに再認識させてくれます。
この国の偉大なる先人たちは遥か遠くへと行ってしまいましたが、その精神や感性は長しえに受け継いでいきたいものです。

* * * * *

「恥ずかしながらの蛇足:筆者の模写習作」

上述の絵師たちの線描魔術ぶりに少しでも近づきたく、下描きもせずにいきなり描いてみました。
眺めるのと、描くのとでは大違いです。その洗練された形象や筆運び、一朝一夕には到底 真似できるものではありません。

 筆者による古典絵画の下描き無しの即興自由模写(和紙にアクリル絵の具、2016年)

筆者によるアレンジ模写「21世紀の風人・雷人図」(和紙に金色スプレー、アクリル絵の具、2016年)

宗達の「風神雷神図」を基に地球を加え、現代風にアレンジを施しました(但し未完)。そのタイトルも「風人・雷人」。
ジンは神ではなく人として改名。二人の足元は雲ではなく排出ガスで、地球温暖化に消極的な大陸の二大首領としました。
地球左側洋上にフィリピンや斑点の南沙諸島等を描き込み、頂点・中央部には富士山の白いシルエットを加える予定です。
その完成、一体いつになることやら・・・。我ながら呆れかえっています(エッ、またもや年越しするつもりでは!?)。
(;^ω^)

* * * * *

「ミュージック・ギャラリー(その386):日本文化特集」


今回の「文化の日」特集に関連した動画をネット上よりお借りしました。
外国の方の目を通して捉えられた我が国の自然や風物、私たち自身にもまた新鮮に映ってしまいます。

そもそも写真やムービー、レンズを用いて光の現象を写し取っているので、誰が撮っても似たようなものが・・・、
と思っている人も多いようですが、ところがそうではなく、写す側の心や感性や視点が映像に同時に映し込まれます。

我が国の何気ない平凡な日常の光景や風物、そこに外国人観光客らの視点では新鮮な驚きで映り、編集されました。
そこに投影された彼ら外国人らの視点は興味深く、インパクトある映像となっています。
我が国の、いつもは無意識に見過ごしている「文化」、ご覧ください。

Japan: A Journey Between Tradition And Modernity

INCREDIBLE BEAUTY OF JAPAN/2015


WHERE TRADITION MEETS THE FUTURE

WHERE TRADITION MEETS THE FUTURE

* * * * *

「天皇陛下、御即位パレード(御列の儀)、開催さる」

雲一つない素晴らしい秋の日本晴れの下、
昨日・日曜日(11/10)、台風被害を鑑み順延になっていた都内パレードが、大勢の国民の歓迎・祝意の中、めでたく執り行われました。
また前日に催された御即位を祝う国民祭典も感動的で、特に子役だったあの芦田愛菜ちゃんの和服姿とその言葉が素晴らしいものでした。
( 感動するところ、「そっちかい!?」と言うアイドル・グループ・ファンらの不満の声が聞こえてきそうですが、筆者的にはそうです。)
目を閉じて聞いていると、とても中学生(15歳)とは思えない品格と知性があった(筆者も全く同感)と各方面にて大絶賛されていました。
難問多く深く黒き暗雲立ち込める中、良き時代になることを祈るばかりです。

* * *

取りあえずアップさせていただきました。
後ほど、完成させんがため、努力します。
どうぞよろしくお願いいたします。

By T講師
(;^ω^)

超久々の原点回帰、お楽しみいただけたのなら幸いです。

「お知らせ」
P.S. 前回のブログに後日 追加の動画をお借りしてアップしました。
地球の裏側で咲く沖縄音楽、よろしければ、ご覧になってください。

*

「後日追記:次回予告」

まだ確定ではありませんが、「文化の日」特集:その4を目論んでいます。
先日の「文化の日」から随分と遠くなりますが、今回で記し足りなかった事あり、その続編と言うことで・・・。
でも気が変わって得意の「有言不実行」に終わるかもしれませんが、取りあえず現時点での予定と言うことです。


2019年11月9日土曜日

「文化の日」特集:その2

土曜日・快晴
美しい秋空

「今日のアトリエ」

昨年より入会のNさん兄妹2人のキッズと、元学童の新入会2回目授業のHmちゃん(小2)がやって来ました。
兄のKok君(小4)はアニメ・キャラを描き、妹のMioちゃん(小2)は、お婆ちゃんへのプレゼント絵を仕上げました。
その心温まるプレゼントの微笑ましい家族集合絵(愛犬も参加)に、お婆ちゃんが喜ぶこと請け合いです。
Hmちゃん、前回のセキセイインコの絵に続いて、今日はカワセミの絵を水彩で見事に描き上げました。
Hmちゃんの正確な観察力と精緻な描写力とで、カワセミの凛とした様子が活き活きと描出されました。

* * *

「文化の日」特集:その2

を今回は、

「首里城燃ゆる」-3(再追記)


とさせていただくことにしました。
くどいようですが、お付き合いいただければ幸いです。


と言っても、今回は前回・前々回のような県知事・県政批判などはやめて、
訪れたことのない方々のために、ただただ在りし日の(復元後・焼失前)首里城の紹介をいたします。

さる10月31日・未明に惜しくも全焼したかつての首里城の映像をYouTube上より、お借りしてきました。
筆者も三度訪れただけなので詳しくはなく、記憶もおぼろげとなり、また見てはいなかった設備もあり、
今回の件であらためて城内やその周囲を観察し直し、その焼失の事実の重さに愕然としている最中です。
筆者は首里城のみならず、そこから見渡せる眼下の那覇の街や海原等のロケーション自体もお気に入りで、
今度の帰郷の際には、是非とも再訪しようと目論んでいました。
首里城とその周囲の景色、
ご覧いただければ幸いです。

 首里城散策、Shurijo Castle Okinawa「4K」/  Love Beautiful Japan、2019年7月

動画6'30"~の首里城北側の風景・住宅街の中には、筆者の友人宅も見えています。
また7'20"~には筆者の生まれ育った那覇の街並み(一部)も垣間見ることができます。
ちなみに、
サンゴ礁の石灰岩で形成された沖縄本島は南北に海岸段丘が連なり、東シナ海や太平洋が眺望できる楽しみがあります。
筆者幼少期の自宅も丘の中腹(頂上手前)にかつて在り、いつも東シナ海・若狭海岸の青い海や白い波頭が見渡せました。

*

首里城、空から見た御内原(うないばる)、2019年1月

御内原とは王家の私的住居部分で、今年始めに復元作業が終了。その後 一般公開されたとのことです。

*

「首里城」(字幕説明あり)、By ogtno (2009)

*

世界遺産・首里城公園、Okinawa Shurijo Castle Park. By 四季京都 (2014)


動画のバックで流れるインストの「花」が、今回の悲劇を浮かび上がらせます。

* * *

参考資料:下は沖縄県が編纂した「首里城の簡略的な歴史」の動画です。
24分もの長尺ドキュメントなので、御関心のある方はご覧になってください。

長尺:「琉球王国・首里城の歴史」/沖縄県公式チャンネル


筆者の祖先も首里には縁があり、琉球を初めて王国として統一した佐敷の按司だった第一尚氏(しょうし)の尚巴志(しょうはし)王で、
15世紀(1429年)の統一から第二尚氏による謀反までの7代63年間、首里城を居城とし、江戸末期の薩摩藩による侵攻・王家追放・従属後、
明治政府による明治4~5年の廃藩置県 及び琉球処分(王国と王家の解体)にて、出身地の佐敷に戻った経緯があります。

首里城と共に焼失した400点余の文化財の中には、第二尚氏の末裔が戦前に東京移転の際に持参した歴史的に貴重な品々もあるとのこと、
この度の無自覚的な過失・人災(現時点では仮定ですが、おそらくそうです)による火災の重大さが、あらためて悔やまれます。
( ;∀;)

* * * * *


ドサクサ紛れの

「ミュージック・ギャラリー(その385):島人ぬ宝(その3)」


石垣島出身の歌姫・夏川りみと、沖縄出身の日系五世の世界的ウクレレ演奏家のジェイク島袋とのコラボ、お楽しみ下さい。

夏川りみ & ジェイク・シマブクロ、「花」~「童神(わらびがみ)」、ライブ

HANA_&_WARABIGAMI_Rimi_Natsukawa_with_Jake_Shimabukuro.


*

ジェイク島袋の先祖がハワイに渡ったのなら、こちらの先祖は遠く南米はペルーに渡りました。

ディアマンテス(作詞作曲・歌:アルベルト城間)、「沖縄ミ・アモール」
 Los Diamantes , " Okinawa Mi Amor "

美しい声と旋律、ボーカルのアルベルト城間の美点が結実した名曲です。
アルベルトはパン・アメリカン歌唱コンクールで優勝、その副賞にて来沖し、ラテン・バンドを結成。
沖縄の伝統音楽とラテン・ポップスを融合させた楽曲で数々の名曲を発表しています。
正にチャンプルー(ごった煮)・サウンドを追求する彼の面目躍如なバラードの名曲です。
アルベルトの美しいテノールに加え、バック・コーラスのちあきさん(現しゃかり)らの涼やかな歌声も快感です。

*

「後日追加版」

この可愛らしい女の子二人の先祖もまた沖縄から、はるか地球の真裏までやってきて根付きました。
二人の純真無垢な美しくも元気良い歌声、お聴きください。

メリッサ・クニヨシ(国吉)&カレン・タイラ(平良)、「島人(シマンチュ)ぬ宝」
ブラジル、RAUL GIL TV でのライブ, 2013

この子たちもまた小さなシマンチュぬ宝です。
(#^.^#)
カレンちゃん、その後に来日、沖縄を拠点に歌手活動を行っています。
以上

* * *

今年の「文化の日」の特集、今までとは多少異なるように感じるかもしれませんが、そのアプローチは共通です。
「文化」とは国境や民族や言語やその歴史を超え、互いに混ざり合い、我々の日常の中で息づいているものです。
故郷・沖縄の音楽・芸能もまた遠い過去より大陸の明や大和文化の影響を受け、その融合を行ってきています。
古くは奈良や京都などの大和文化、そして大陸の明や東南アジア諸国、そして米国と、その文化を吸収してきました。
それはこれからも変わることなく、魅力あるものに惹かれ、自らの血肉にしょうと欲望し、続いていくことでしょう。
本土復帰後 早47年(!) 、あらゆるジャンルで本土化・一体化が浸透はしましたが、頑として変わらぬものもあります。
誇らしく良きものもあれば、その逆の負の要素もまた存在し、それらは一朝一夕には変わらないのかもしれません。
「川は流れてどこどこ行くの~、人も流れてどこどこ行くの~・・・」喜納昌吉作の名曲「花」の詞の一節ですが、
散る花もあれば咲く花もあり、そんな無数の花々の花筏(いかだ)の流れそのものが「文化」なのかもしれません。

故郷の芸能・文化がこうして衰退することなく、保存容器に閉じ込められることなく、日常の中で息づいているのは、
高校卒業後、半世紀ほども故郷を遠く離れて暮らす筆者にとって予想外の嬉しい現象には違いない望外の進行事象です。
筆者もあと何年この世にいられるのか分かりませんが、故郷の若者らの発する芸能行動のその行き先が益々 楽しみです。

By T講師

舌足らずながら、今回もまた取りあえずアップ。
ご勘弁
<(_ _)>

次回もまた「文化の日」の特集をアップする予定です。
(*^-^*)

2019年11月4日月曜日

「文化の日」特集:その1

月曜日・晴れ
「文化の日」の振替え休日

「現代沖縄の伝統音楽文化」

昨日の「首里城燃ゆるー2」にての「沖縄音楽の宝:ビギン」に続き、少々の追加版を加えることにしました。
お付き合いをいただければ幸いです。
( 今回もまた高音質な音源を再現するために、外部スピーカーやヘッドフォーン接続にてお楽しみ下さい。)

「ミュージック・ギャラリー(その384):島人(シマンチュ)の宝(その2)」


筆者の故郷沖縄の音楽事情、本土に住む人々の想像を遥かに超えて濃密で、生活に密着して今なお盛んです。
そんな中から幾つかを選択するだけで骨の折れる作業で、あれもこれも良い、あの曲も良いけど動画がない、
そんな贅沢な悩みや葛藤があり、当コーナーに取り上げるまでにはそれ相当の取捨選択を経なければならず、
正に「沖縄音楽ルネッサンス」とでも呼べるような百花繚乱的な活況に、筆者の嬉しい悲鳴は続いています。

そんなワケで悩みに悩んだ末の選曲の第2弾をお届けします。
昨日(前回)の石垣島の出身のビギンの3名、その素朴な世界は 老若男女に支持され、今や海外でも評価されています。
そんな彼らを育んだのが石垣島で、
民謡や舞踊文化の濃い沖縄にあっても特にその濃度や密度が顕著で、多くの名曲や歌者(うたしゃ)たちを輩出しています。
その主だった理由、筆者の独断では、
戦後の米国の影響(基地)がなく、ゆえに派手な社交場も少なく、民謡が仲間内で歌い継がれ、またその背景として、
大自然との接点・交感による抒情的感性をより育んできたためではないかと、浅学で勝手な推測を加えてみました。
今回、取り上げる夏川りみも石垣島が育んだ歌姫で、その共演者も全国的にはまだ無名ながら、稀代の優れた音楽家です。
心に沁み入る二人の唄者の共演、これもまた沖縄の「宝」です。

新良幸人(あら ゆきと) 夏川りみ 、「ファムレウタ (子守唄)」ライブ


御二人の歌唱、言葉の説明など不要です。
作者・新良幸人さんの歌心溢れる指弾き三線も絶妙で、筆者的にはもっと音量が欲しかったです。
「ファムレウタ」は石垣島の方言で子守歌のことで、沖縄本島では「クヮムイウタ」と言います。

*

で、そのオリジナル・スタジオ録音盤もまた素晴らしいアレンジなので、続けてお送りします。

新良幸人、「ファムレウタ」オリジナル・バージョン、和訳付き


動画の解像力が不鮮明ながら、唄者のバックの海はおそらく彼の生まれ故郷・白保の海岸線だと思います。
筆者もかつて訪れたことのある白保の海中には、世界的にも貴重なアオサンゴの群落があり大変貴重です。
歌詞の「海の未来もまた白地の布のように人々の心がけにかかっている・・・」が、我々の胸に響きます。
自らを産み育ててくれた母の情愛のような海の存在と、その海の悠久の清らかさを願った雄大な世界です。

*

新良幸人さん、パーシャクラブと言うバンドを結成しており、沖縄の伝統音楽と欧米流のロックとも融合させています。
その代表曲、お聴きください。
以前、当ブログで紹介しましたエイサー集団の「昇龍祭太鼓」のPVでも使用された勇壮・華麗な楽曲です。
はらわたや内臓の奥底までにも響き渡る太鼓の低周波、とくとご堪能下さい。

パーシャクラブ、「七月節(シチグヮチブシ)」

ライブ風に仕上がったこの動画、共演者は沖縄中部を根城に活躍する「栄口青年会」の皆さんです。
以前紹介の「昇龍祭太鼓・の光溢れるPVとは趣が違い、闇夜の住宅街で踊るエイサー隊は幻想的で、
まるで黄泉の国(あの世)と現世とを繫ぐ霊媒師集団のようで、実際の演舞の雰囲気に近いものです。
イントロ等で流れる琉球笛も勇壮で、間奏の三線の旋律は歌心に溢れたとても完成度の高い作品です。

*

さて、新良幸人のエネルギー溢れる世界をもう1曲、お届けします。
但しフル・バージョンはYouTubeにはなく、ショート判ですが、お聴きください。
元気湧きあがり、漲ること請け合いです(#^.^#)。

(新良幸人と)パーシャクラブ、「五穀豊穣」(ちょっとだけよバージョン:筆者勝手に命名)

このハイテンション、凄いでしょ?
故郷沖縄では中年やらご老人らがとても元気でパワフルで、若者たちもタジタジになるほどエネルギーに満ち溢れています。
それはイタリア旅行の際にも感じた共通な印象で、ラテン気質特有と思われ、故郷もまたその特質に恵まれているようです。
たった一度しかない・やり直しの効かない人生を心ゆくまで堪能・享受する姿勢は大いに真似すべきで微笑ましい限りです。
(*^-^*)

***

以上は沖縄の伝統的音楽を自らの感性の切り口で結実させた作品群で、新民謡とでも呼べるのかもしれません。
次は、伝統音楽(と言っても戦後に誕生したフォーク・ミュージックみたいなもの)の楽曲を演奏しつつも、
自らの感性で沖縄民謡のスタンダード・ナンバーを、自ら料理した珠玉のライブ動画を2編、お届けします。
撮影期日が古く、画像・音質も共に不満足な動画ですが、その中に記録されたパフォーマンスは超絶品です。

「ヒヤミカチ節」、上間 綾乃、かりゆし音楽祭(長野県上田市に於けるライブ、2011)

「もうチョー・カッコイイ~ですね!」
大パワーの炸裂。彼女の炎の塊りのような演奏ぶりは、そこんじょそこら辺のプロ・ロック・ギタリストを雄に陵駕するものです。
あのエリック・クラプトンが在籍したブルース・ロックの覇者「クリーム」の「ローリン & タンブリン」をも彷彿とさせる名演です。
余談ですが、筆者の中高生時代に大きな影響を与えたクリームのドラマー、ジンジャー・ベイカーが先だって逝去されたとのことです。
その内、折を見てその追悼特集をするかもしれません。

*

同曲のカバー、2曲目を最後にいきます。
沖縄県石垣島出身の三線弾き語り"華菜枝"さんと、
宮城県仙台市出身の和太鼓の"美菜子"さんによる 北と南のコラボレーションが生み出す 和のユニット「菜菜星(ななほし)」のライブの様子です。


「ヒヤミカチ節」、菜菜星、東京・天王洲アイル、CANAL FESTIVAL ライブ,2017

こちらもまた「チョー・カッコイイですね~!」
イベントの観客(見物客)がまばらで残念ですが、そんなことにもめげじの彼女らの堂々とした演奏が素晴らしいですね。
華菜枝さんの美声と端正な三線の音(ね)、棟方志功の木版画のような東北美人の美菜子さんの迫力太鼓、出会ってますね~!
これらの沖縄音楽、このように県外や国外の人々をも惹きつけ、感性の混合(チャンプルー)が進行形にて形成されています。

「ヒヤミカチ節」について
太平洋戦争末期の沖縄の悲劇を知った米国在住の県出身者の実業家が故郷の再生を願って応援歌を作ったのがその始まりです。
曲名のヒヤミカチとは方言で「気合を入れて」みたいな言葉で、その詞の通りの復活が現実になり、今も広く愛されています。
歌詞は「ソレ、ソレ、ソレ・ソレ・ソレ!気合で立ち上がれー!」てな感じで、悲しみに打ちひしがれた民衆を鼓舞しています。

そんな沖縄、
アマチュアともプロとも区分不可な多くの若手音楽家たちが、日々生まれ続け(または消え)、人々の日常にて息づいています。
彼らの発する音楽には文字通りの音を楽しむ世界があり、その純粋な楽しさが奏者から観客の感性へと伝播させているのです。
そこに出世欲や名声欲などの野心はなく、その刹那に自らの命のビートを心地よく発散させ、今日も島々に鳴り響いています。
無名・有名を問わず、彼ら・彼女らの未来に幸多からんことをお祈り申し上げます。
「チバリヨ~!」

*

脈々と歌い継がれてきた故郷沖縄の伝統音楽、保存容器に入れることなく、時と共に、時代と共に、また一人一人の個性と共に、
歌われ変貌し、右肩下がりや自然消滅の道を辿ることなく、大きなパワーやエネルギーを内包し、今世紀の今日に至っています。
本土復帰後47年(筆者も歳を取るわけだ)、その脈動は未だ力強く、全国的・世界的に広がり、人々の胸や身体に息づいています。

*

今回の「現代沖縄の伝統音楽文化」特集をこれにて終了いたしますが、これらも実にほんの一部の音楽家たちであり、
YouTube上にはそれこそ多くの音楽家たちが自らの世界を発信しており、また折をみてお借りしたいと思っています。
沖縄音楽
15世紀イタリアで発祥したルネッサンス同様、古典(当時ではギリシャ文化再発見)を知り、個人の感性を尊重し、
これからも益々の発見と発展が期待できるものとして、その活況に筆者もまたこの歳で刺激を大いに貰っています。

乱筆・未推敲ながら、例によってP.C内での紛失危機を避けるために取りあえずアップしました。
お立ち寄りいただいた方、楽しんでいただいた方、お付き合いいただいた方、感謝申し上げます。
(*^-^*)
_(._.)_

By T講師

P.S:「文化の日」特集、後日続けてアップする予定です。
しかし取り上げたい事柄多く、迷いに迷い、またまた文化の日からは遥か遠くになるかもしれません。
その節はご容赦。

2019年11月3日日曜日

首里城燃ゆる-2(追記)

日曜日・曇り
「文化の日」
アトリエは3連休、でその中日。

「首里城、燃ゆる(その2:追記)」

当ブログでも首里城焼失(割と)直後にその件について少々言及しましたが、再度 取り上げさせていただきます。
筆者、本日のヤフー・ニュースのコメント投稿欄に思わず記したのですが、そのコメントを下へコピペします。

首里城焼失直後、県知事は即日上京し菅官房長官に会って復元の予算措置を申し入れた、との報道がありました。
が、上京前にまず為すべきは、出火の原因究明と防火体制無力さの経過と責任の究明の県への指示だと思います。
そして、その次に為すべきは予算措置等の申し入れではなく、首里城復元に際して国が支出した莫大な国民の税金を一夜にて灰燼に帰してしまった自らの責任を全国民に向かって謝罪することが何を置いても第一に行うべき声明だと思います。
前県政権以降、県は国を執拗に裁判にて訴え、5億円もの公金にて埋め立て反対県民投票をし、大陸客歓迎に龍柱門(大陸に発注、予算5億円)を建設、国連に差別だと訴え行脚(前知事~)の反政府行動を繰り返し(その税金も国からの毎年3千億円の交付金が入っています)、この期に及んで予算措置申し入れ、しかも別枠だなんて、どこまで厚顔無恥・非常識なんですか?
戦後、唯一残っていた守礼の門の「守礼の邦」の看板を汚さぬよう、しかと反省して下さい。

ヤフコメ制限の400文字以内で入りきらなかった事案を更に付け加えるなら、
この再復元に対する予算措置は、毎年いただいている交付金の3千億円とは別枠なら「県民は安心する」との知事の言葉です。
これまで復元に歳出した費用総額は何と108億円(復元期間33年間)!、全て国からの公金(国民の税金)で賄われています。
しかも首里城の管理運営は今年2月に国から県に移譲されたばかりで、禁止されていたイベントも解禁になり、この結果です。
そんな無防備な城内には、重要文化財等の貴重な歴史的資料が多数保管されており、現時点で400点以上が焼失したとの事です。
管理する財団(県幹部の天下りの温床・受け皿・おしゃぶり棒)の過失責任の所在も明確にせず、復元費用別枠は言語道断です。

無責任極まる虫の良い話、相次ぐ台風被災に喘ぐ多くの国民の理解は得られず、「なんくるないさ~」では済まされません。
もう開いた口が塞がりません。

「後日追記」

上の記述にて、首里城の復元に費やした費用総額を108億円と記しましたが、他の資料での総額が240億円とありました。
どちらが正確な数字なのかは筆者では判断できないので、取りあえずその事業費用の金額だけでも加えさせておきます。
いずれにしても莫大な金額がつぎ込まれていることに違いはなく、沖縄県知事をはじめ県や県民は自覚する義務があると思います。

私感・失礼
<(_ _)>

* * *

「口直しのミュージック・ギャラリー(その383):島人(シマンチュ)ぬ宝」


さて、
激しかった戦火をもくぐり抜けてきた貴重な文化財・美術品は、無防備・首里城と共に焼失してしまいましたが、
「人の文化」は健在です。
「脳テ○キな脳タ○ン」な人々はさて置いて、島人(シマンチュ)の宝の音楽を聴いて、気分転換したい気持ちです。
この人たちこそ、「宝」そのものです。
共演のエイサー隊は「琉球国祭り太鼓」の若き面々です。
(*^-^*)

BEGIN/島人ぬ宝(沖縄から うた開き!うたの日コンサート2016 in 嘉手納)ライブ

( 筆者注:画面内の線上「YouTubeで見る」をクリックの上、ご覧ください。)

もう1曲!

BEGIN / 三線の花(BEGIN25周年記念音楽公園~石垣島で会いましょう~)

( 筆者注:画面内の線上「YouTubeで見る」をクリックの上、ご覧ください。)

ちなみにステージ背景のBEGINのデコレーション文字、収穫後に葉緑素が抜けたさとうきびの茎束です。
上の「島人ぬ宝」のライブと共に、
バックを務めるリズム隊(ベース&ドラム)の二人のサポート・メンバー、息の合った良い仕事ぶりです。
と言うのも彼ら、ビギンとは幼馴染の同級生で、石垣島時代の高校生の頃からのバンド仲間だそうです。
デビュー前のその当時は、レッド・ツェッぺリン等のハード・ロックのコピーを演っていたそうです。
御同輩  v(*^-^*)v  ィエーイ!

*

ええい!オマケにもう一丁!
あれっ!?
このビギンのオフィシャル、ブロックが施されているようで選択窓へ出てきません。
ビギン御本人たちのライブ動画はありますが、録音オフ気味で聞き取りづらいので、
ならばと、ここはアマチュアさんの字幕歌詞付きカバー曲をお借りしてきました。
彼らのオリジナル・スタジオ録音盤はYouTube上にあるので、聴いてみて下さい。

パーマ屋ゆんた BEGIN cover by:伸 [nobu]


この昭和的情感と言うか哀感、しみじみとしていて良いですね~。
歌唱の方はエコーとビブラートがかかり過ぎてちょっと(?)です。
お借りしていながら ケチつけてすみません。
_(._.)_
是非、ビギンのオリジナルも聞いてみて下さい。
ちょっぴり切ない雰囲気のアイリッシュ音楽や映画を彷彿させる琉球笛の情感も堪りません。
以前、当曲のストーリー仕立ての秀逸動画がアップされていましたが、非オフィシャルのため削除されてしまいました。
「三線 広め隊」の「おけいさん」、映画のような素晴らしい動画作品、今も筆者の目と心に焼き付いています。感謝です。

*

BEGINの3人、文字通りの「島人(シマンチュ)の宝」です。

比嘉 栄昇(ボーカル、ギター、三線)
島袋 優(エレキ&生ギター、コーラス)
上地 等(エレクトリック・ピアノ、コーラス)

共演の「琉球国祭り太鼓」の若き面々もまたビギン同様のシマンチュの「宝」です。
「チバリヨ~!」
v(#^.^#)v

*

以上「ミュージック・ギャラリー」特別篇をお送りしました。
筆者の毒舌消しにでも、お楽しみいただけたのなら幸いです。

By T講師

P.S: 追記:「文化の日」の特集は、毒舌も無い後日にあらためてアップしたいと思っています。
が、特集ネタ 溜まっているものの画像アップ不能なので、出来るかどうか全く自信ありません。
( 上記のニュースにて頭沸騰していたので、「文化の日」だとのこと すっかり忘れていました。)
筆者得意の「有言不実行」の危機も有り。
(;^ω^)