1月4日・月曜日・快晴・温暖
正月三が日は、穏やかな「小春日和」に恵まれました。
遅ればせながらの正月特集を再度 お届けします。
幕の内はアッと言う間に過ぎてしまいましたが、画像 準備してあったのでアップします。
幕の内はアッと言う間に過ぎてしまいましたが、画像 準備してあったのでアップします。
「名作美術館(その153):浮世絵に見る江戸(の世)の凧上げ」
元旦の特集の北斎の凧上げ2作に続く、浮世絵に描かれた「凧上げ場面」を幾つか取り上げました。
江戸の風物詩の代表とも言える「凧上げ」、浮世絵に数も多く取り上げられる程の大人の遊びです。
江戸の風物詩の代表とも言える「凧上げ」、浮世絵に数も多く取り上げられる程の大人の遊びです。
御覧の通り、正に百花繚乱のような「凧」尽くしです。
筆者、個人的には3点目の袋井の光景を描いた抒情溢れる作品がお気に入りです。
他にも多くの画像に巡り会えましたが、画質がおもわしくなく、残念ながら今回は掲載を断念しました。
詳細については出典元にも記述のないものも多く今回は省略、人々の喜々とした様子を観賞下さい。
葛飾北斎の「富嶽三十六景」や歌川広重の「東海道五十三次」からの浮世絵が主だったところです。
そのため、江戸市中や東海道の代表でもある静岡(駿河・遠江・府中)等での光景が多く見られます。
下左は日比谷・桜田門のお堀端の風景で、下右の珍しい円形の凧下風景は静岡の袋井丸凧です。
江戸の町衆や地方の人々までをも熱狂させた「凧上げ」、その奥は深く、今でも熱中人が存在します。
遊具の多い昨今では見られぬ風雅な遊びですが、元日ドローンを持った2人の青年に出くわしました。
10数年前、洋風カイトやラジコン・カーで遊ぶTVの正月光景を嘆いた筆者、時の経過を痛感しました。
* * *
「デイリー・ギャラリー(その30):和凧」
中国から伝来した「凧」、戦国時代には武器としての価値もあったとの事、その後、庶民の遊び道具に。
形も角凧・六角凧・奴(やっこ)凧などがあり、地域によってはケンカ凧、大凧等の競技用の種類もあり。
戦国武将や鍾馗などの武者絵や、縁起物の昇竜・松竹梅・将棋の王将など、その顔は多岐に渡ります。
懐かしの「凧」たちの雄姿、御覧下さい。
「ヒェー、怖ぇ~!」
青空を背景に、上部左右に大きく突き出した弓うなりを持つ角凧の晴れがましい雄姿。
でも表情が怯えているようにも見えて、何だか高所恐怖症のダルマのように見えます。
*
付録:「凧上げの思い出」
( 興味のある方、お暇な方は お読みください。)
筆者の故郷の南島でも小学生時代の年末年始には凧上げが流行りました。
「ミーニシ」と言う北西からの季節風が冬の到来を告げると同時に巷では凧上げが注目され、筆者もハマりました。
近所の古代のサンゴ礁が隆起した台地頂上や、ハーバービューと言う那覇港の見える丘の突端で楽しみました。
生来・凝り性な筆者、市販品を工夫し飛翔力を改良・向上。すぐに多くの凧上げ仲間たちの頂点に躍り出ました。
ある日の事、顔見知りの大人の名人たち数人から声をかけられ、小学生の代表として飛翔力の戦いを挑まれました。
仲間たちの喝采を浴びる中、名人たちに相対しました。筆者のは市販改良品、彼らのそれは自作。胸躍る対決です。
絶好の風を受けて戦いは始まり、筆者の奴凧が名人の凧より先んじて高く上がり、仲間たちから歓声が上がりました。
大人たちの角凧は大きく重く、上がるのに時間を要しましたが、全身を使った巧みな糸裁きでその差が縮まりました。
筆者の凧は頭上高く舞上がり、彼らのは低く、それを見た筆者や仲間たちが筆者の勝利を予感したその瞬間でした。
上空の風は予想外に強く、何と筆者の凧の2本のシッポの内の1本の先端が千切れ、大きく体勢を崩しました。
勝利の予感も束の間、バランスを失った筆者の凧は横8の字(∞)を描きながら、その高度を落とし始めました。
凧が失速する寸前、筆者は思い切って大きく腕を振り、力いっぱい糸を引っ張って浮力の回復を試みました。
狙いどおりに凧は持ち直して高度を上げ始めましたが、その瞬間、筆者の手からその抵抗が消え失せました。
惨めな表情と化した奴凧はその姿も緩やかに、まるでスローモーション動画のように、小さくなっていきました。
こうして筆者の凧の糸が切れ、小学生・対・大人名人の勝負は、あっけなく決着しました。
筆者の凧の骨組みは細く軽量なだけ、空高くは舞い上がりました。大人名人のそれは重い分だけ、高剛性でした。
「アンタのはゼロ戦で、ワッター(僕ら)のは米軍のグラマンなわけさあ。その違いと差が出たわけよ。」
得意げな大人名人のごもっともな御高説も耳には入らず、筆者は小さくなり始めた凧をただ呆然と見送りました。
教訓的なことを記すとすれば「井の中の蛙、大海を知らず」「敵を知らずんば、己をも知らず(でしたっけ?」です。
糸が切れた時の感触と、眼下の那覇の町上空で夕暮れに染まりつつ遠ざかる奴凧の姿、今も忘れられません。
筆者の凧上げ熱、その後、あの時の糸のように今もプツリと切れたままです。
凧上げの世界 深く、その思い出 哀し。
お読みいただき、ありがとうございます。以前記した「紅茶の思い出」以来の物語、気に入っていただければ幸いです。
お粗末様。
* * *
「ミュージック・ギャラリー(その181):小春日和の昼寝歌-2」
またまたの「兼」で、
「デイリー・ギャラリー(その31):小春日和のドライブ道」
連日の好天に刺激されて、今日も前回に続いての小春日和唄の登場です。
筆者の大好きなビートルズはジョージ・ハリソン珠玉の名曲のカバーです。
ビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン等と並ぶ女性ジャズ・ヴォーカル界の巨人の歌です。
ゆとりタップリの歌唱が昼寝のBGMにピッタリです。
バック画像の絵も牧歌的で、自転車か旧式の小さな車でノンビリ散策&ドライブしたいような素晴らしさです。
では、どうぞ。
ニーナ・シモン、「ヒア・カム(ズ)・ザ・サン」
Nina Simone " Here Comes The Sun "
幕の内も過ぎ、学童クラブも今日から始動、こどもたちの明るい笑顔・笑い声が戻って来ました。
小春日和の中、憧れのお昼寝も お蔭さまで実現・堪能できました。
またしばらくの間のお預けですが、心のゆとり(遊び)を大切に今年もまた頑張ります。
By 講師T