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名作美術館(その49):アンリ・ルソー(その3)
アンリ・ルソー(Henri Rousseau) 眠れるジプシー女(La Bohémienne endormie) 1897年
129×200cm | 油彩・画布 | ニューヨーク近代美術館
ご覧のとおりの、何とも不思議な絵です。
筆者・小学生の頃(多分4~5年生)、初めて見た時の衝撃は今でも覚えています。
人間の匂いを嗅ぐライオンの目と、眠る人間の衣服のストライプ柄に、何故か惹きつけられました。
惰眠をむさぼるうたかたの平和と、目前に迫る見えざる危機と言う二律背反が、何とも魅力的です。
背景の荒涼とした砂漠(?)や山岳が広がる月夜も、不思議な存在感をたたえています。
ルソーは素人の無名画家時代から、「稚拙だ」と非難された晩年に至るまで、一貫して我が道を邁進しました。
今でこそ正当な評価をされて「人類の宝」となりましたが、当時の画壇や批評家・メディアの冷遇は酷です。
(ちなみに画題にもなっているジプシー、差別用語とのことで、現代ではロマと呼称するとのことです。)
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ミュージック・ギャラリー(その54)
今回はルソーの絵の中にも出てくる「満月」繋がりと言うことで、
ブルー・ムーン クリス・アイザック
Blue Moon : Live as perfomed by Chris Isaak & The Scotty Moore Band.
こちらは、ご存知 エルビス・プレスリー繋がりです。
梅雨空の雲に覆われていなければ、今夜あたりも「満月」が楽しめます。
By 講師T