お盆休み明けの月曜日・晴、アトリエは定休日です。
今日は、「名作美術館(その53)「をお届けします。
「サマー・タイム」 エドワード・ホッパー
SUMMER TIME / Edward Hopper ( 1882~1967 )
ホッパーは20世紀アメリカを代表する画家。
何気ない日常の断片を切り取りながらも、その現実が異次元の時空に遊離して見える不思議さを描いています。
今回、取り上げたサマー・タイムもまた見る者を惹きつけ、また同時に突き放されるような不思議さを有しています。
懐かしい郷愁と共に、ヒッチコックの映画等で体感される、ある種の違和感をも併せ持っているように感じられます。
ふと立ち止まる若い女性の薄地のワンピースと透ける太もも、麦藁帽子(?)とその影にある瞳、巻き毛・・・
その女性の見つめる先、その背後の影が張り付いた重厚な建物のドアと傍らのカーテンが除く窓の奥・・・
見ればみるほど不思議さが募り、やはりまた同時に突き放されてしまいます。
そんなホッパーがリアリズム画家と言われること自体、不思議なような気もします。
「リアリズム、何を見なして写実と言い・・・」
By 講師T