アトリエ・マイルストンブログ

2019年5月13日月曜日

知らなかった名曲二題を春に

月曜日・快晴

つつじの丘公園(旧・上古沢緑地・アトリエ隣接地)のツツジたち


ベスト・シーズン真っ只中

* * *

今やすっかり恒例となった、もはや唯一の投稿コーナーです。

「ミュージック・ギャラリー(その360)」


「知らなかった名曲二題を春に」


例によってYouTubeのお勧めからの選曲です。
今回も「春」っぽい歌をと思い、以前 有線放送で聞いたことのある筆者と同郷の沖縄出身の女性シンガーを検索していました。
今から20数年前の頃のことなので、今ではもう現役のプロ歌手ではないのかもしれません(MDに録音済で時々聴いています)。
但し、その歌手の名前や題名が不明で、歌詞の一部等を曲名に推察し検索したものの、残念ながら見つけることは不可能でした。
しかしその過程で、沖縄出身の他の歌手名が幾つか引っかかったので、その中の十数人余を聴き、この歌手に辿り着きました。

その歌手の名前(姓)は沖縄特有で、うっすらとは聞き及んでいたのですが、その歌声に接したのは今回が初めてのことです。
(メジャーデビュー時、歌手名を阿波根(あはね)と呼ばせていましたが、通常 地元沖縄ではアハゴンと呼んでいます。)

いわゆる巷でのヒットはなかったようですが、動画コメント欄にもあるように知る人ぞ知る隠れた名曲だと筆者も感じました。
歴史・時の流れ・積み重なりに過去の彼方へと追いやられ、忘れら去られるには余りにも勿体ない詞・曲・編曲・名歌唱です。
五月の青空・快風に相応しい名曲・名唱です。

阿波根 綾乃(あはね あやの)デビュー曲、「大きな風」(1996年)
Ahane Ayano," Ookina-Kaze "

冒頭イントロから雄大で透明・清楚な大空が広がり、浮遊し同時に沈殿してゆく歌声が新鮮です。
バック演奏で時折 聞こえ来るバンジョーの音色も軽快かつ哀愁を帯びていて、隠れた名演です。

* * *

雄大で爽快な阿波根綾乃の夢世界、更にもう1曲続けます。
前曲歌詞の一部にもあった「飛行機雲」がこの曲のメイン・モチーフです。こちらもまた前曲同様、名曲です。
6分余にも及ぶ長い曲・詞ですが、その描く世界は清々しくも郷愁感 溢れるエバーグリーン・テイストです。
動画コメント欄にもありますが、ヒットしなかったのが不思議で惜しまれます。
この曲もまたこの季節に聞くには相応しい爽快世界です。

    阿波根 綾乃「ひこうき雲の空の下」(1997年、アルバム・バージョン)
 Ahane Ayano ," Hikoukigumo-no-sora-no-sita ( Album Version )

故郷を感じさせる雄大なスケールの美しいワルツ世界、何度も再生しては色々なことを夢想してしまいました。
残念ながら巷でのヒットには至らなかったとのことですが、いつまでも聞き続けてもらいたい佳曲の一つです。

ヒット曲が出ないと消えゆく定めにある商業的音楽の世界、厳しい競争原理は勝者と敗者を生み出します。
古今東西・洋楽邦楽を問わず、才能・佳曲に恵まれながら闇に葬り去られる歌手たちが数多く存在します。
それは所属音楽事務所の力の強弱だったりで左右されることも多々あり、その理不尽さは不文律でもあり、
不条理でもあり、才能豊かな歌手たちを容赦なく追い落とし淘汰し、情報格差は強固なものとなります。
ヒットに結びつかないのは、その多くが人々の耳や感性が原因ではなく、そもそも耳に届かないのです。
聴けばご承知のように、上2曲も詞・曲・(楽器編成も含めた)編曲・演奏も高密度・力作の極みです。
歌うシンガー本人のみならず、世に送り出した当事者たちの並々ならぬ情熱と期待が凝縮されています。
所属事務所の力量による情報量(楽曲や話題等のプロモ)格差は如何とも し難く、壁は高く厚いのです。
ごく稀に有線放送等のリクエストで双方向的に大ヒットに結びつく例もあり、同郷のキロロがそうです。
阿波根 綾乃さんが現在も活動しているのか不明ですが、息の長い本物の歌姫となっていられることを・・・


でもネット世界の普及のおかげで、地上波TVを始めとする大手マスメディア以外の情報が人々に知れ渡り、
自らの嗜好・趣味の取捨選択が自由となり、こんな風に過去の佳曲群も掘り起こせる環境になりました。
(でもCD買って、ささやかながらも印税と言う形でバックアップすると言う行動はとれませんが・・・)
そんな埋もれた宝物たちに出会うため、筆者は今夜もネット・サーフィンに興じることになるでしょう。
「お酒(ワイン等)」と「YouTube」、図らずも筆者の深夜ライフが今夜もまた充実してしまいそうです。

過去に忘れ去られた「佳曲・名曲」無数にあり、筆者の当コーナーでまた取り上げようと目論んでいます。
「乞うご期待」
(*^-^*)



五月晴れ、新緑涼風・花や草葉の香り、大いに満喫しましょう!
あの梅雨が、ひたひたと近づいてきています。

By T講師