金曜日・曇り
アトリエは お休みでした。
そこで久々の
「デイリー・ギャラリー(その22):芭蕉布」
をお届けします。
以前(昨年3~4月)、当コーナーで紹介した和服の着物・帯に続いての織物の紹介です。
今回は筆者の出身地・沖縄の、500年も続く伝統的織物の芭蕉布(ばしょうふ)です。
芭蕉布は薄く張りがあり、軽く風通しの良い織物で、亜熱帯の高温多湿な気候に適した織物です。
原材料のバショウは、下の写真のようにバナナの仲間で、その茎部の繊維を集めて織る布です。
その繊維は樹木のようではなく、まるで野菜のセロリのような質感で、集めることも至難の業です。
バナナのようなバショウの木 |
昔はその涼やかさ・軽やかさから、夏の着物をはじめ、座布団や蚊帳(かや)等にも用いられていました。
木綿とは異なり、肌にまとわりつかない質感が庶民に愛用されましたが、今ではとても高価な存在です。
筆者の幼年期、近所や親戚の集会にはバサーグァー(芭蕉布)を着た老女たちの姿をよく見かけました。
一同の尊敬を受ける上座のバサー姿の老女たちの姿は神々しく、筆者の脳裏に強く焼き付いています。
現在は後継者も少なく、県北部の地域産・芭蕉布が国指定の無形重要文化財に指定されています。
* * *
「ミュージック・ギャラリー(その110):夏歌」
夏に因んだ当コーナー、今回は筆者の常夏の生まれ島の歌を・・・。
名作美術館で取り上げた「芭蕉布」そのものです。
名作美術館で取り上げた「芭蕉布」そのものです。
「芭蕉布」 夏川りみ (ギター伴奏:吉川忠英)
作詞:吉川安一、作曲:譜久原恒勇(昭和40年)
沖縄は八重山(石垣島)出身の歌姫・夏川りみの涼やかな歌声に、夏疲れの心身が癒されます。
筆者の脳裏には、遠くでウォーキング三線の音色も鳴り響いています。
By 講師T
筆者の脳裏には、遠くでウォーキング三線の音色も鳴り響いています。
By 講師T