アトリエ・マイルストンブログ

2019年1月21日月曜日

冬の日のアイリッシュ音楽

月曜日・晴れ
「大寒」

1年で最も寒い季節の到来。

頭上の清楚透明な青空に屹立する繊細な枝々。
彩度を極限まで捨てた一面の茶灰褐色の野原。
真冬ならではの美しい時空を堪能しましょう。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その347):追悼特集」


前回の当コーナーに続いての追悼特集ですが、ちょうど1周忌特集となってしまいます。
筆者の大好きなアイリッシュ音楽やバンドですが、その中の一人が亡くなっていました。

真冬ならではの大陸由来の美しい青空を見て浮かんだ幾つかの楽曲があり、
その特集とすべくネット情報をググった際に知った1年遅れの訃報でした。

故人となった彼女の歌声や旋律は、真冬の清楚透明な青空のように何処までも澄み渡っていました。

彼らの代表曲、当動画はオフィシャルではないようですが、シュールな画面が秀逸です。
素晴らしい歌声や歌詞、必要不可欠で無駄のない傑作アレンジと共に、ご堪能ください。

「ドリームス」、ザ・クランベリーズ
" Dreams " / The Cranberries (Noel Hogan, Dolores O'Riordan)

この得も言われぬ抑揚感・浮遊感・透明感、懐かしさある切なさ、全てが美しい世界で正に宝です。
間奏から終盤にかけてのスキャットが、アイルランド民謡の唱法を取り入れて素晴らしい空間です。

*

更にもう1曲、名曲を続けます。
  
「リンガー」、ザ・クランベリーズ
" Linger " / The Cranberries 

こちらもまた上の「ドリーム」同様に無駄のないミニマム・バンド・サウンドにストリングスも加わり、
澄み渡った広大な空中を悠然と浮遊するような感覚が快感で、心が隅々まで洗われるような気がします。
抑揚を押さえた透明感のある歌声のメイン・ボーカルの背後で浮遊するスキャットも美しく秀逸です。


彼女らの曲が流行った1990年代当時、筆者は版画工房を営んでいて、その頃の思い出が浮かび上がり、
余りにも勝手で浅はかだった自身の姿をもまた蘇り、胸が締め付けられる想いにかられてしまいます。
「後悔、先に立たず」「覆水、盆に返らず」。その版画工房も今や「名義あるのみ」の実体なしです。
(;^ω^)

早春の輝く光に水温み、新しい命たちが起き上がる、そんな春の息吹も感じさせてくれて快感です。


真冬の空気感こそが似つかわしい歌姫ドロレス・オリオ―ダンの紡いだ美しい楽曲、今もなお新鮮です。
アイルランドが産み育んだ天才夭折歌手:ドロレス・オリオ―ダン、2018年1月15日 永眠。享年46歳。

R.I.P ( Rest in Peace ) Forever : Dolores O'Riordan

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「大寒」を迎えているとは言え、その次に控えし時節は「立春」。
里や野の梅の木々の蕾も膨らみ始め、春訪れの先陣を切って開花するのが楽しみです。

By T講師

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「P.S.:大阪なおみ選手、全豪オープン・テニス優勝」

圧巻の熱戦もさることながら、
ウインブルドンを2度制覇の対戦相手のチェコのぺトラ・クビトバ選手は以前暴漢に襲われ、
その負傷から這い上がってのカムバック優勝決勝戦で、試合後の両者の言葉が感動的でした。
V-(^^)-V