月曜日・時折 薄日の射す曇天
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恒例の名作美術館(その47)を、お届けします。
デイリー・ニュース Daily News 1935年 127.0 x 83.8cm 油彩 / カンヴァス シンシナティ美術館蔵
( ウィキペディアより抜粋 )
筆者若かりし頃(70年代)、国内初の本格的な展覧会で見た画家の筆致は生々しくも痛々しく、魅力的でした。
17才で渡米し、様々な艱難辛苦を乗り越えてきた画家ならではの哀愁に満ちた「絵心」が素晴らしい名作です。
絵画が、外界の現象を切り取る写真とはまた異なるものと言うことを、あらためて認識させられた展覧会でした。
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ミュージック・ギャラリー(その48)
国吉康夫の描く、 けだるくも艶っぽくい女性の魅力にちなんだ音楽を選びました。
ジュリー・ロンドン 「モア」~「この世の果てまで」
Jullie London " More ~ The End Of The World "
このコーナーで度々登場する親子ラジオからも、ジュリー・ロンドンは良く流れて出でてきました。
子供心にも、その湿った吐息を含んだハスキーな歌声は心地良いものと記憶に刻まれています。
今回の2曲は60年代初頭のものなので、親子ラジオも終わった後の、電波のラジオで聞きました。
「KSBK RADIO」と言う、現在のFENのような英語放送です。
上のyoutube画面は、日本国内で発売されていたコンパクト盤と言う4曲入りのレコード・ジャケットです。
筆者は小学生ながら、近所に住んでいた叔母から貰ったアメリカ製の分厚いLP原盤を持っていました。
そのせいもあって、この曲が流れる度に米軍の将校クラブに勤めていた叔母の顔が今でも脳裏に浮かんできます。
叔母はそこに出入りする米軍将校と恋に落ち、度々「国吉康夫の描く女」のような遠くを見つめる顔をしていました。
ある日、我が家に電話を借りに来た叔母、その男と別れ話になり、電話を切った後に大粒の涙を落としていました。
叔母から貰った多くのLP盤、実はその別れた妻子持ち将校からのプレゼントだったのです。
タバコと酒で焼けた叔母の声もなぜだか、ジュリー・ロンドンを彷彿とさせます。
今では遙か昔の、復帰前のオキナワの頃の「男と女」のありふれたお話しです。
By 講師T