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「名作美術館(その94)」
今日も前回に続いて、フェルメールの珠玉の名作2点を紹介します。
「真珠の耳飾りの少女」1665年頃 「少女」1666~7年頃
オランダ、ハーグ、マウリッツハイス美術館 ニューヨーク、メトロポリタン美術館
部分拡大図
左は、「青いターバンの少女」とも称される、言わずと知れた画家の代表作です。
右は、左作品に比べると知名度の低い「少女」と言われる情愛溢れる作品です。
いずれも、うら若き横向きの女性がこちらに顔と視線を向けている構図が共通する美しい作品です。
前回も記しましたが、画家特有の軟焦点(ソフト・フォーカス)が部分拡大図でお分かりかと思います。
これらの筆法は乾きの遅い油絵具と言えども高度な技法で、異なる色同士を細心にぼかしています。
また前回記述した暗箱に着想を得、使用したとしても、この比類なき存在感の美しさは画家の内面から発したものです。
加えて肖像画と呼ぶにはアットホームな非伝統的構図で、人物の扱いも従来とは異なる親密さは画家独自のものです。
まさに人類の至宝とも言える、慈愛深き名品です。
* * *
「ミュージック・ギャラリー(その118)」
兼 「森羅万象ギャラリー(その13)」
里の野山や沿道の並木も大分 色付いてきました。
上のフェルメールの清楚な少女たちと秋にふさわしい音楽と言うことで、今回はこの曲を選びました。
ジブリ・アニメ作品でお馴染みの作曲家のペンになるストリングス・インスト曲です。
メモリー 久石 譲
Joe Hisaishi " Memory "
チェロの乾いた音色が、この季節の紅葉や落葉のBGMに似つかわしいですね。
By 講師T