月曜日・晴れ
春の訪れのような温暖な一日でした。
アトリエ定休日
「 名作美術館(その107) : デューラーの素描:手足 」
前回の当コーナーのデューラーの自画像に続き、今回は素描(そびょう)作品を紹介します。
デッサン作品は、以前紹介した「デシナトゥール・ドガ」の諸作品に続いての登場です。
三作品共、中間調子の紙に描かれた本画油絵(ヘラー祭壇画)のためのデッサンです。
上の「祈る手(1508年頃)」と下右の「両足」は、キリストの使徒のための習作素描です。
左の素描は、聖書だと思われる書物の上のふくよかな女性の手が描かれています。
画家は中間調子の紙を有効利用、明・中・暗の三段階の階調を簡素かつ的確・精緻に描写しています。
しかし簡素とは言え、肌合いの質感や温もりなど、言葉では言い尽くせぬリアリティーが見事です。
また同時に写実性に加えて、宗教的神聖な雰囲気にも包まれ、画家ならではの品格が秀逸です。
20世紀ドイツ表現主義絵画にも共通する単なる写実性をも越えた人間臭さも感じられる名作素描です。
* * *
「ミュージック・ギャラリー(その133):春兆し歌」
今回の当コーナー、上記のデューラー作品との関連はありません。
今日はこの季節にしては暖かな陽気だったので、筆者の脳裏に自動的に浮かび上がった曲の登場です。
カーペンターズ、「フォー・オール・ウイ・ノウ」
The Carpenters "For All We Know" (1970)
筆者にとって何故だか春を感じるこの曲、きっとカレンの柔和な低目の歌声と優しいメロディーがそうさせるのでしょう。
画像歌詞の一部に誤植がありますが、イントロや間奏のイングリッシュ・ホルンの音色やコーラスも心地良いですね。
キャロル・キングやロバータ・フラック等、時代的にも温かな歌声が魅力的だった頃の空気感が蘇ってくるのかも・・・。
大寒過ぎし猫ら闇夜にて盛り、里春もまた遠からじ。
By 講師T