アトリエ・マイルストンブログ

2018年11月12日月曜日

「芸術の秋」のアンコール

月曜日・晴れ(夜に雨)
アトリエ定休日

昨日、お知らせのMOA美術館主催・厚木児童画展に行ってまいりました。
毎年楽しみにしている展覧会で、今年もまた沢山の感動を貰ってきました。
市内の小学生たちが主に夏休みを利用して描いた力作、掛け値なしの芸術品です。
当アトリエや学童クラブからも20数点の作品が入選(入賞)し、会場にて再会しました。

展示を終えた後も、市内の病院や老人ホーム等を巡回、人々を楽しませてくれることになっています。
子供たちが描いた絵、成人してからでは決して表せない良さがあり、言わば「一期一会の宝物」です。

以前(昨年)にも筆者のコーナー、「MOA美術館・児童画展の特集」で記しましたが、

「筆者からのお願い」

です。

作品が役目を終えて自宅へ戻ってきた暁には是非とも額装し、家族で称賛、観賞を楽しんでください。
その後は、ご両親がクリアーファイル等で大切に保管し、児童本人の目や手からは遠ざけて下さい。
筆者も経験済みですが、本人たちに真の価値は未だ分からず、廃棄したり気軽に加筆してしまいます。
思春期に於いては特にその傾向が顕著で、単に稚拙に見えたり過去を殊更に否定的に判断しがちです。
絵を描いた作者本人が真にその価値を理解するのは、それ相応の年齢・経験を経た成人後になります。
たかが「絵」ですが、されど本人がその一過性の時期にしか描けない唯一無二の「感性の世界」です。
そこには本人すら分からない魅力的な時限爆弾が仕掛けられており、成人後にその価値が炸裂します。
いつまでも大切に保管して、ことある毎(人生の喜怒哀楽の出来事)に、観賞しては慈しみましょう。
そこにはどんな言葉よりも強い感情が秘められていて、過去には気づかなかった別の次元が蘇ります。

会場にて全500作品の内、400点ほどを撮影しました(他は照明の反射や来場者の作品前での歓談等で不可能)。
PCトラブルが解消されてブログアップが可能となった暁には、当ブログ上へ是非掲載したいと考えています。
PC、修復できるよう、引き続き努力させていただきます。ご容赦。

* * *


ブログアップ不能となって早8ヶ月、今ではすっかり恒例となったお茶濁しの

「出張ミュージック・ギャラリー(その336):芸術の秋・筆者アンコール」


をお届けします。

当コーナー、前回・前々回と京都橘高校吹奏楽部の皆さんの動画をYouTube上より続けてお借りしてきました。
1回目がアナハイムのディズニーランド、2回目が前回のパサデナのローズパレードでのパフォーマンスです。
共に驚異的な演奏で、現場で体感した人たちは幸運で、彼らの声援がまた彼女らの好演を増幅させてもいます。
筆者は動画の見始め頃こそ、その演奏とダンスの見事さに目を奪われていたのですが、更に気がつきました。
これらのアトラクションを更に魅力的に輝かせているのが、部員たちの笑顔だと言うことに気づいたのです。
それは近隣某国の大集団演技の際の偽られた笑顔などとは異なり、個々の部員の個性がそうさせていました。
動画のコメント欄にも、米国は元より彼女らの笑顔にも言及されている海外の方々多数で、嬉しくなります。

今回は筆者のアンコール(いつもの手前ミソ失礼)として、再び今年のローズパレードの模様を取り上げました。
3名の投稿者が私設撮影隊を組んで渡米、時間軸の混沌あるものの、素晴らしいドキュメントとなっています。
打楽器全員をはじめ、皆が披露の10曲ほどを暗譜しているため、演奏にノリ(ビート)が生まれていて快感です。
前回・前々回では未紹介の他のレパートリーも断片ながら数多く記録されていて、そのどれもが魅力的です。
カラーガードと呼ばれる最後尾を飾る旗手チームの演技も、芸術的で高度な技を連発して楽しませています。
当地アメリカで「オレンジの悪魔」と呼称される彼女たち。その超人的悪魔(天使)ぶりをとくとご覧ください。
但し全59分にも及ぶ長尺です。その節々で演奏やダンスに付随する彼女らの眩しい「笑顔」ご堪能ください。
これぞ驚異的アマチュア・マーチング・バンド革新者による「複合芸術(エンターティメント)」の鑑です。

2018ローズパレードに於ける京都橘高校マーチング・バンドによる圧巻のパフォーマンス
撮影者:慶次郎前田さん、markさん、Sttaketoさん
Kyoto Tachibana Senior High School Band, in Rose parade at Pasadena California 2018

前々回のディズニーランドでの演技が昨年末の12月31日で、翌日本番のローズパレード(全9km)をパレード!
動画コメント欄に演奏曲リストがありますが、合計すると何と1時間以上のパレードだったことが分かります。
彼女たちの驚異的な体力と精神力にはただただ絶句、舌を巻いてしまいます。
前回の動画など、視聴数がこの種のマーチング演奏動画としては異例の500万回越えを短期間で達成しています。
当動画では、行進中に学校側スタッフからペットボトルを受け取り回す場面や、紙コップの給水所も登場します。
長丁場のマラソンと同様の過酷さが垣間見られつつ、トロンボーン隊のソックス引き上げ場面も微笑ましいです。

米国内ではとても話題になったそうですが、義足のフルート奏者もいて、その頑張り振りが称賛されていました。
笑顔で言えば、木琴女子、両翼大太鼓、左端のドラム、3名のドラメ(指揮)、日の丸の旗手らが絶賛されています。
特に、その中の木琴(シロフォン)女子は笑顔のみならず、身体全体を使ったリズム感溢れる演奏も天下一品です。
そんな中、演奏やダンスを盛り上げてくれる地元米国市民たちの暖かで熱狂的な声援も胸に迫るものがあります。


以前より「沖縄病」と言う言葉があり、筆者の故郷の魅力に取り憑かれた訪問者がリピーターになる現象を指します。
新年のローズパレード以降、多くの熱心な撮影・投稿者のおかげで、今年は「橘病」が猛威を振るい出したとのこと。
その症状は主に涙腺崩壊や睡眠不足、カラ元気が出、しかも中毒性もありで、老若男女・国境を超えた病いとのこと。

かく言う筆者もどうやらその新型病いを患ったらしく、若かりし頃のブラス・バンド部員時代をも思い出しています。
筆者の所属部は徹底的な軍隊式で男子が全員丸刈り、長時間に渡る厳しいスパルタ式練習の日々に明け暮れていました。
その当時は金管・打楽器群は全員が男子で、女子の入部希望者は木管楽器(サックス除く)の所属のみを許可されていました。
( 筆者は根性と才能がないのと、長髪とロック・バンドがやりたくて、厳しさ更に増す2年進級前に逃走しました。)

動画コメントには横列の緩さを云々する声も少数存在するも、エンターティメント性重視の姿勢は大賛成です。
何故なら彼女たちは単なるマーチング・バンド(それだけでも凄い!)のみならず、同時に優秀な外交使節団です。
こんな感動も国内のTV放映は皆無、またその一部始終をドキュメント企画したマスメディアがないのも残念です。
我が国のTV局お得意のヤラセ演出など皆無でも、素晴らしい感動的ドキュメント名作が誕生したことと思います。

国内でも2年後のアマチュアの祭典オリンピックの開会式には、是非出してもらいたいと言う声が圧倒的です。
彼女たちの演奏・ダンス、そして掛け値なしに輝く笑顔に感動した人々が世界中には一体何人いるのでしょうか。
数多のマーチング・バンドの軍隊式を超越した規律と個性が、我が国に好意を持たせたのは疑いの余地なしです。
その印象は今の瞬間にも生まれ増え続け、国境と時空を越えて地球をグルグルと巡り、日夜増殖しているのです。

彼女らの動画(撮影・投稿者様に感謝)に出会い「橘病」を患った筆者もまた笑顔にK.O.された一員となりました。
明日からもカラ元気(彼女らの情熱に比べれば)を出して、様々なことに一生懸命がんばりたいと思っています。
今年もまた眩しさとスピリット溢れる大きな「宝物」に出会えたことに感謝。
同時に、
部員やOBの皆様、指導者の皆様、各サポートの皆様、ホームステイ受け入れ先の皆様、観衆の皆様に感謝です。
全ての関係者の皆様の幸 多からんことを・・・

By T講師

( 追記 )

先日、筆者の吹奏楽部時代の先輩(同時に友人)が亡くなりました(当ブログにも以前に登場)。
彼は元トロンボーン奏者で、筆者の直ぐ後ろでいつもその迫力ある響きを轟かせていました。
社会人となってからはライブハウスを営み、そのハウスバンドでキーボード奏者として活躍、
また「いきものがかり」の大ファンで、その新曲に出会えることなく、生涯を全うしました。
待望の近々発売の新曲が出たら、彼の墓前にまずは捧げたいと思います。
部活時代の我々の思い出の曲「星条旗を永遠なれ」「威風堂々」らと共に。
( 半世紀経た今思い出しても、当時の我が部の金管・打楽器群のド迫力には圧倒、鳥肌立ちます。)
( 何せ市内を数校でパレードした際も、遠方から我が部の音が前後の他校へ滅茶被りした伝説あり。)
合掌