アトリエ・マイルストンブログ

2019年7月8日月曜日

情念のブラック・ミュージック

月曜日・曇り 一時雨
アトリエは お休み日


先週に続き(否ここ2年間ずっと(;^ω^)ですが)、またまた音楽ブログとなりました。
ご了承並びに、お付き合いいただければ幸いです。

「ミュージック・ギャラリー(その366)」


「情念のブラック・ミュージック」

と、

「白人のブラック・ミュージック」

の小特集です。

梅雨時特集の雨歌は今回はお休みです。
前回で特集した「ブラック・ミュージック」その2と言うことで、今回の当コーナーを企画・編集しました。

「まず始めに」

前回、黒人音楽の雨歌を特集しましたが、当ブログを訪れた筆者の古い友人から苦言をいただきました。
それは大体こんな内容です。その彼曰く、
「ブラック・ミュージックと銘打っている割には、選曲と内容が甘過ぎじゃないか?」と言うものです。
それは確かにそうでしたが、抒情的な雨歌繋がりのバラード曲でのことなので、当然と言えば当然です。
しかも、
不特定多数の方々が当アトリエのこのコーナーに訪れるのですが、余りにマニアック過ぎることは避けて、
これらの曲を懐かしく思う方のみならず、当時の曲をあまり知らない世代(キッズの親世代以下)にこそ、
これらの名曲を聴いてもらいたくて、その端著・入門としてを立ち位置に定め、編集を進めている次第です。
また、筆者自身のエピソードを多少加えることで、その当時の雰囲気や様子を知る手助けとなることも考慮、
加えて、筆者の老い先もそう長くはないことも確かなので、昔話も一興の一つとして記す気にもなりました。
以下、そのような筆者なりの立ち位置・視点にて、当コーナーをこれからも進めていきたいと考えています。
お付き合いいただき、その結果 お楽しみいただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
_(._.)_

さて そこで今回、

でも前述の友の言う「甘め」ではない、逆の世界もまた確かに「黒人音楽」の「黒人音楽」たる所以でもあるので、
今回はそんな中からある一つの曲を取り上げ、今回の特集としてみました。
アフリカ大陸から奴隷として連れてこられた黒人の中には、「ブードゥー教」と言う土着宗教を信仰する者もいて、
それは呪術を是とした民間信仰で、米国南部州各地域やニューオーリンズなどで、その信仰者が存在しています。
今回の「アイ・プット・スペル・オン・ユー」も「お前にまじないをかけた」との意で、その流れが想像可能です。

「第1部:情念のブラック・ミュージック」


異色ブルース・シンガーの最大ヒット名曲、その「まじない世界」まずはお聞き下さい。

スクリーミン・ジェイ・ホーキンス、原曲「アイ・プット・スペル・オン・ユー」
Screamin' Jay Hawkins (1929~2000), " I Put A Spell On You " (1956)with lyrics

 I Put A Spell On You 
 ( Jay Hawkins )
 
 I put a spell on you. Because you're mine
 Stop the things you do. Watch out, I ain't lyin'
 魔法をかけてやる、お前は俺のものだ !
 いい加減にするんだ、覚悟しろ、嘘じゃない !
 
 I can't stand, No runnin' around,
 I can't stand, No put me down
 我慢できない、遊び回りやがって !
 我慢できない、俺をなめやがって !
 
 I put a spell on you, Because you're mine
 魔法をかけてやる、お前は俺のものだ
 
 Stop the things you do, Watch out, I ain't lyin'
 いい加減にするんだ ! 覚悟しろ ! 嘘じゃない !
 
 I love you, I love you, I love you anyhow
 I don't care if you don't want me, I'm yours right now
 愛してる、愛してる、愛してる、どうしても !
 お前にその気がなくてもいい、俺はもうお前のものだ !
 
 I put a spell on you, Because you're mine
 魔法をかけてやる ! お前は もう俺のものだ !

*

「黒人音楽」ならではの物凄い迫力、いかがでしたか。
今の社会ではもう立派なストーカーそのものですよね。

前世期に発達・日常化できたP.C.に於ける世界的網羅(近隣に規制国あり)のインターネット自体そのものと、
その中のYouTube等の動画の可視化は革新的で、様々な楽しみ・学習・認識を我々に提供してくれています。
もちろん様々な弊害など負の部分もあれど、総括的には現代文明・社会の大きな革新の最大要素の一つです。
それまではレコードやCD等を入手できなければ、様々な音楽を気軽には求められない不便な状況でした。
今でこそ筆者のブログや当コーナーもこうして成り立つ、正に良い時代ですね。感謝 !(^^)! ィェ~ィ!

さて、
原曲を初めて聴いたのは、この曲のカバー曲(高校時代のC.C.R盤)を初めて聴いて10数年程も経った後でした。
ジム・ジャームッシュ監督のデビュー映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年)」の中でです。
またシンガーの顔・風貌を初めて目にしたのは、やはり同監督の「ミステリー・トレイン」の中ででした。
(「ミステリー~」には工藤夕貴や永瀬正敏も出演。他「ダウン・バイ・ロー」等3本、筆者の超お勧めです。)
その眼光鋭い「ヤバい」表情、この曲同様、今も忘れられないインパクトでした。



さて2曲目は同曲の黒人女性ジャズ・ボーカル・バージョンです。
クールなストリングスにブルース・ピアノ、ブルースそのものの歌唱、お楽しみ下さい。
黒人女性歌手の元祖ビリー・ホリデイの歌唱に通じる虚無的・退廃的な編曲が秀逸です。
歌詞が一部、異なります。

ニーナ・シモン、「アイ・プット・スペル・オン・ユー」
Nina Simone, " I Put A Spell On You " with Lyrics

懇願風な歌唱が味わい深く、後半部からのテナー・サックスとの絡み(call & response)も絶妙です。
歌詞のain't ~はam notや isn't等の口語表現で、そのスラング風ニュアンスは下品さをも伴っています。
ま、それが大衆音楽であり、その幅広い支持が得られると言うもの。上品さとは対極の俗世間文化です。
黒人音楽はそう言う背景を自らの武器に換え、やがては白人たちにも支持されていった経緯があります。
筆者が米国音楽を好むのもそこらに一因があり、クラシック(特にバロック)も好きですが対極も魅力です。
いわゆるジャンク・フードの、しかも濃い口ごった煮 (チャンプルー) 風エグ味の捨て難い魅力そのものです。
( 今夜もまた筆者のお酒は進んでしまいそうです。)
(*^-^*)

*

さてここからが、白人たちのブラック・ミュージックの第1部です。
上記のような(従来の西洋音楽にはない)新た(過剰?)な表現に卓けた音楽に魅せられた白人たちも出現、
シャウトやスクリーミン(絶叫)やフェイク(コブシ)等の唱法や力強いビート感を自らの感情表現として、
チャック・ベリーらのロックンロールが登場し、白人のエルビス・プレスリーらがそれに倣い全米規模に拡散、
従来の音楽界に新風を巻き起こし、やがて一大旋風となって、若者らの圧倒的支持を得られるようになりました。

前々回の当コーナーで少々言及した当曲が、今回の特集を呼び寄せました。
前々回の当コーナー「雨歌・反戦歌」登場の、筆者の大好きなアメリカン・ロック・バンドの早速の再登場です。
このカバー曲ではその黒人音楽的なエグ味表現たっぷりな唱法とエグ味あるギター奏法の2点を味わって下さい。
( 歌詞が一部、異なります。)

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル、「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」
Creedence Clearwater Revival , " I Put A Spell On You " (1969)

筆者、高校1年生の時に出会った曲、その衝撃は相当なものでした。
愛する女性に向けた怒りに近い情念の歌唱と共に、切々と歌い上げるギターの旋律と音色が感涙ものです。
動画内の間奏部、Instrumental.......,この間こそが言葉を超えたギター弾きの感情や魂が宿っているのです。
力強いピッキングによるドライブ感と、その際に時々発生する弦の泣き(ハーモニクス)が味わい深いです。
ロックに必要なのは、超絶技巧などではなく、歌心だと言うことを知らしめた記念碑的名曲となりました。



筆者得意の「脱線・昔話」


当ブログにても度々言及している筆者若かりし頃のオキナワ時代の逸話(プチ自慢?)を少々・・・。

遥か昔の筆者・高2の時、入手したレコードをバンド・メンバーに聴かせると、全員が揃ってその熱演に感動、
早速レパートリーとして取り入れることに決定。1枚のレコードを貸し借りしてそれぞれがパート・コピーを行い、
バンドの練習時に合奏することになりました。そしてその記念すべき初日、初めての演奏がスタートしました。
自分たちで言うのも何ですが、メンバーそれぞれが中学時代よりのコピー百戦錬磨の達人たち、完成度は高く、
物真似が巧みなボーカル兼サイド・ギターのA君、ジョン・フォガティー並みの濁声でしっかり歌い始めました。
ドラム担当の筆者もコピーを終えていたので、皆の出来映えに満足。次はいよいよリード・ギターの間奏です。
リード・ギター兼コーラスのI君(本当は全員名前の呼び捨て)、見事なピックさばきで名演ギターの披露を開始、
さすが歌心をうまく再現するのに長けているだけあって、初日ながら最高の出来です。ところが・・・、
I君の出色のコピー熱演に聞き入りながも、どこからか異様な匂いがし始めました。「ん?オーバーヒート?」
しかし初演奏を途中で止めるわけにはいかずに最後まで続け、最高の出来映えでめでたく終了しました。
初合奏が終わるや否や、リード・ギター担当のI君が大袈裟な動きを伴って叫びました。
「あちーっ!あちーっ!」
何と彼のギターのヘビー仕様の分厚い三角形のピックの先端が三方共に丸くなっており、握る指も黒く変色、
狭い室内で焦げる匂いが発生していたのはアンプ類ではなく、何と彼の弾くピックが焼けて焦げていたのです。
ギター全弦を16分音符の高速ストロークで弾き倒し、その際 厚いピックと鉄弦の凄まじい擦(こす)れで高熱が生じ、
それが異様な匂いの発生源で、メンバー全員で初練習の成果を満足し合い、益々この曲が大好きになったのです。
(筆者注)
当時のオキナワにはライト・ゲージやスーパー・ライト・ゲージ(本土のバンド御用達)など販売されておらず、
レギュラーと言うメディアム・ゲージか、もしくは更に太いヘビー・ゲージの2種類しか存在しませんでした。
そのような弦だとチョーキングもままならず、逆に日々の鍛錬で力強いピッキングができるようになりました。
( 本土で圧倒的人気だった細い弦だと、そのサウンドも貧弱で、図太い骨太なビートは得られないものです。)
( またパワーもアンプ等のボリュームで出すのではなく、楽器の手前のピッキング自体で創り出すものです。)
上から目線、ご容赦。
当時のオキナワのプロ・バンドをはじめ、筆者らアマの高校生たちも皆その硬い弦使用にて演奏していました。
そんな訳で、バンド練習する度に1回平均で3~4枚のピックが消滅、ギター弦も二人で3~4本を切ってしまい、
筆者のドラムもまたリムショットを多用していたために、太目のスティックでも1~2本は折っていました。
でもそれが結果的に力強いパンチや粘りビートを生み出していた要素の一つでもあったと後年気づきました。
( 高校卒業後、上京して体験したアマ・プロ問わずほとんどのロックバンドが、虚弱体質に聞こえました。)
再度の上から目線、ご容赦 <(_ _)>

コザの町で米兵相手に連夜ロック音楽を演奏するプロの先輩ギタリストたちも、そんな硬い弦使用にて、
フレットが短期間に著しく摩耗し擦り減り、ギターやベースが1年弱で演奏不可能になるとのことでした。
その当時、オキナワにはギターの修理は出来てもフレット交換まで手掛ける専門的クラフトマンは存在せず、
ネックを取り換える(フェンダー社製は可能)か、又は涙を呑んで廃棄処分にするのが実態とのことでした。
以上は大袈裟なホラや、昨今 巷で耳にする流行語の「盛り」等が少しも入っていない事実そのままの昔話です。
現在は本土から専門的リペア・ショップ(京都の有名楽器店)も何軒か進出、充実した環境となっています。

何はともあれ、数あるカバー曲のこのC.C.Rバージョンの「アイ・プット~」が、筆者の一番のお気に入りです。
!(^^)!



白人による当曲カバー、続けて2曲、YouTube上より更にお借りしてきました。
稀代のロック・ギタリストのジェフ・ベックとジョス・ストーンのイギリス勢デュオのライブ、お楽しみ下さい。

ジョス・ストーン&ジェフ・ベック、「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」
Joss Stone & Jeff Beck , " I Put A Spell On You "  Live 2010

ジョスの熱唱に、ブルースに魅了されていた孤高にして夭折の歌姫、故ジャニス・ジョプリンの影響が伺えます。

*

最後はフランス人シンガーによる当曲のカバーです。
ホット&クールなバリトーン・ボイスが魅力的です。

ガルー、「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」
Garou ( French ),  " I Put A Spell On You " 


懐かしのシュア―社製(Made in U.S.A)のビンテージ骸骨マイクが良く似合っていますね。

* * *

以上で終わる予定でした。が、何せ欲張りな筆者、ついでに聴きたくなった曲も多数で、その中から3曲ほどを追加しました。

「第2部:白人のブラック・ミュージック」

「黒人音楽に魅せられたシンガーたち」


前世期(!)60年代の英国の若者(主に不良少年)たちの間で、米国の黒人音楽が大流行しました。
黒人たちが創り築き上げたブルースやロックンロールに、社会に対する反逆の匂いを感じ取り、
ビートルズやローリング・ストーンズ、クリーム等、ブルースやR&Bをリスペクトするバンドが登場、
閉塞感著しい英国内で人気を博し、やがて大西洋を渡って黒人音楽の源・米国へと逆輸入されました。
1960年代後半~、
かの「ブリティッシュ・インベージョン」と言われる大潮流で、それが米国の白人の若者たちにも飛び火、
保守的な組紐に飽き足らない米国の若者らによる音楽界は一気に「黒人音楽」源流ロックで染まりました。

そんな風潮に火を点けた張本人の一人(バンド)が彼らです。
アメリカ南部で歌い継がれていた「売春宿」をモチーフにした民謡(フォークソング)を遠く英国で歌い上げました。
前回当コーナーでも少々言及しましたが、「黒人になりたかった不良少年」の歌いっぷりが圧巻で見事です。
( 脱線余談ですが、筆者が初めてギター・コードを覚えたのは当曲のアルペジオで、中1の1学期でした。)
その不良少年だったエリック・バードンの黒っぽいソウルフルな歌唱と同時に聴いていただきたいのは、
感情移入に不向きだった鍵盤楽器(エレクトリック・オルガン)を駆使した間奏も共に圧巻で聴き応え充分です。

ジ・アニマルズ(イギリス)、「朝日のあたる家」(1964年)
The Animals, " The House Of The Rising Sun "



20世紀を正しく代表すると言っても決して過言ではない音楽家ビートルズの楽曲からも一つだけ紹介します。
彼ら最晩年の稀代の傑作・名アルバム「アビイロード」(筆者の超々愛聴盤)の中の1曲です。
彼らもその初期に於いて、黒人音楽に多大な影響を受け、そのカバーも多く演っています。
現在、YouTube上に英詞の動画なく残念ですが、下動画を選びました。
冒頭からR&Bテイスト満開ながら、特にサビ部分の凄味は圧倒的です。
ギターのカッティングやポール自身のベースの粘り感も極上な味です。
天才中の天才ポールの非凡でソウルフルな歌唱、とくと堪能ください。

ザ・ビートルズ (歌:ポール・マッカートニー)、「オー、ダーリン」(1969年)
The Beatles, " Oh Darlin' " from there last Album " Abbey Road "




そして今回特集を締めるのは、この歌手この曲です。
御本尊・総本家の米国自身からは、白人ロック&ブルースの女王ジャニス・ジョプリンです。
彼女もまた英国の少年たちと同じく、社会に順応できなかった不良少女の一人で、その歌は唯一無二・無比でした。
上のビートルズの「アビイロード」同様、筆者の愛聴盤の一つのデビュー盤「チープ・スリル」の中の1曲です。
英国の歌姫・故エイミー・ワインハウスや、国内のスーパーフライさん等に多大な影響を与えた伝説の天才です。
曲の方は、米国人らしさを具現化した作曲家ジョージ・ガーシュインの1935年作の名曲です。
原曲をこれでもかと言わんばかりに自己流に料理し過ぎてしまったことに批判もある歌唱です。
お聞き下さい。
我々男性には決して真似ることの出来ないジャニスの魂の雄叫び(!?)を。

ジャニス・ジョプリン、「サマータイム」(1968年)
Janis Joplin, with Big Brother & The Holding Company,

Summertime, Child, your living's easy. Fish are, fish are jumping out And the cotton, Lord, Cotton's high, Lord so high. Your dad's rich And your ma is so good-looking, baby. She's a-looking pretty fine to me now, Hush, baby, baby, baby, baby now, No, no, no, no, no, no, no, Don't you cry, don't you cry. One of these mornings You're gonna rise, rise up singing, You're gonna spread your wings, child, And take, take to the sky, Lord, the sky. But until that morning, Honey, n-n-nothing's going to harm ya, No, no, no no, no no, no... Don't you cry — cry.

筆者らバンド・メンバーの4人全員が彼女のデビュー・アルバム(当時はLPレコード)を買ったほどの大のお気に入りでした。
その気持ちが高じてギター担当の二人など、レパートリーにも出来ないのに(歌唱コピー不可)、ツイン・リードをまんま完コピ。
流石に物真似上手なボーカル兼サイド・ギター担当のA君ですら真似できずに、ほとんどカラオケとして時々演奏していました。
カラオケと言う言葉のない時代、「笑わないから歌えば」と所望したのですが、真似るのと笑わないでいるのは至難の業でした。
半世紀経った今でも、彼らメンバー(今ではタダの三線好きなお爺ちゃんたちです)の真剣真顔な表情と演奏が浮かんできます。
(*^-^*)



結論

「黒人音楽」が米国の他の民族やその音楽に与えた影響は、一口で言えば強力な「パワー」と「ビート」だと思います。
その強力なるパワーとビートを以って、喜怒哀楽の最大限の自己表現を可とし、西洋文明社会に殴り込みをかけました。
押しかけられた社会や世間は当初こそ抵抗し排斥もしましたが、次第に若者から浸透し認められ、今や米国音楽の鑑です。
その世界網羅的な社会的影響は計り知れず、今世紀も変わらぬパワーとビートと情熱で今日を明日を切り拓いています。

以上、「ブラック・ミュージック」のその2をお届けしました。
楽しんでいただけたのなら幸いです。

*

「投稿後、追加版」

↑以上で一旦 終わったのですが、欲張りな筆者ゆえ翌日に更に追加をしました。
当コーナー「白人のブラック・ミュージック」の最後を飾ったジャニスですが、
そのジャニス・ジョプリンの最晩年の貴重映像をYouTube上からお借りしました。

前述の「サマータイム」は衝撃のデビュー・アルバムからでしたが、追加版は彼女のラスト・アルバムからです( ;∀;)。
アルバム収録中に急死されたので、同アルバムには歌なしのカラオケのみも収録されていると言ういわく付きの名盤です。
もう今回特集の「白人のブラック・ミュージック」の範疇をも超えてしまった彼女自身ならではの唯一無二の世界です。
天才シンガー最後の映像、併せて御覧(お聴き)下さい。

ジャニス・ジョプリン、「ムーヴ・オーバー」スタジオ・ライブ
Janis Joplin , " Move Over " studio live
. From THE DICK CAVETT SHOW. June 25, 1970.

このTV(スタジオ・ライブ)が収録された直後、ジャニスは麻薬による急性中毒で亡くなりました。
レコーディング中だった遺作アルバムの「パール」は、その死後の翌年(1971年)に発表されました。
中には「生きながらブルースに葬られて」がカラオケ、もう1曲がアカペラの仮録音で収められています。
生前の来日はなく残念ですが、筆者らはオキナワ・ロック界の歌姫・喜屋武(きゃん)マリーの熱唱で親しんでいました。
そのライブの際のキャンプ・ハンセン(海兵隊基地)所属の戦地へと赴く米兵らの熱狂ぶりは異常な盛り上がり方でした。

ジャニス・ジョプリン、享年27歳。
合掌

以上、欲張り追加版をお届けしました。これにて全終了。
インターネット様様、YouTube様様です。

* * *


「筆者後記」


7月4日は「アメリカ独立記念日」でした。
本土ではあまり知られていませんが、祖国復帰前のオキナワでは盛大な催しが行われていました。
普段は立ち入り禁止の基地の多くも開放され、基地間の無料シャトルバスも運行されていました。
かつて戦争・兵器マニアだった小学生の筆者は、軍艦や潜水艦や戦車等を喜々として楽しみました。
筆者は未経験ですが、塔の上からのパラシュート降下訓練や機関銃の空砲射撃も行われていました。
軍楽隊によるパレードやマーチをも存分に楽しみ、その目映ゆさや勇ましさに圧倒されたものです。
まるで異国に瞬間移動したような多くの米人家族らに囲まれながら、各種のゲームも楽しみました。
今よりも何倍もの米国人が居て、那覇の街を北へ一歩踏み出すと、そこはまるで異国のような趣で、
ラジオからは今回の上記特集のC.C.Rやジャニスの曲が流れ、またそれらが良く似合う街並みでした。
今は遥か遠き昔の半世紀も前の、楽しくも哀しい異民族軍政に支配の故郷オキナワでの思い出です。
その故郷も一足先に梅雨が明け、今頃 青空・白銀雲の下、海と緑葉が照り輝いていることでしょう。



アトリエ・キッズだったTJ君とKJちゃんが欧州より1年ぶりに来日。
先週末、筆者自宅にて米国人父ら一家と共に旧交を温め合いました。
TJ君KJちゃんの二人はもうすっかり筆者の身長を優に抜き去り、いつの間にやら温和な紳士淑女に。
赤子だった末妹のRちゃんも日本で言えば小4になり、アトリエで美しい水彩画を2枚仕上げました。
TJ君は昨年の夏休みにも学童クラブのアシスタントをやってくれて、大いに助かりました。
英会話講師をはじめ、今年もお手伝いしてくれるそうで、頼もしい援軍の活躍に期待大です。

By T講師

昨今の当コーナー同様に長々となってしまいました。
お楽しみいただけたのなら幸いです。

* * *

「アトリエお休み日のお知らせ」


今週末7月13日(土曜日)より15日(月曜日「海の日」の祭日)までの3日間、
アトリエはお休みさせていただきます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

アトリエ・マイルストン主宰、当真 英樹