アトリエ・マイルストンブログ

2020年2月3日月曜日

冬空に沁み渡るクラリネット

月曜日・晴れ・春訪れのような温暖な日

「節分」

名義上の日付など、もはや何の意味もなさないような1週間も遅れた投稿時差となりました。
かと言って今週分と合体させることなく、臆面もなく懲りることなく時差投稿を始めます。
よろしくお願いします。!(^^)!
さて、
平年より暖かな今年の冬らしく日々の寒暖差激しく、まるで冬と春のせめぎ合いのようです。

なぜなら「節分」

「春訪れ」のような陽気に誘われて小さな虫たちも陽光の中を舞い始め、陽もまた長くなり、

季節の変わり目を実感する今日この頃なのです。と言う訳でこんな特集を組んでみました。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その401):冬空に沁み渡るクラリネット」
「吹奏旋律の魔術師:アッカ―・ビルク」


上の名前をご存じの方もあるかもしれませんが、大方の人々には馴染みのない人物かもしれません。
かく言う筆者も彼の存在を知ったのはここ最近2~3年前のことで、今回はその特集を試みました。
「アッ・カー・ビ・ル・ク・・・?」何それ、人の名前?何人?最初に聞いた時は面食らいました。
しかし、
YouTubeと言う有り難い存在のおかげで、その関連動画のお勧め欄でその演奏と名前を初めて知り、
その歌心溢れる抒情世界の虜となった一人です。そんな音楽家の出世作をまずはお聴きください。
( 以下の演奏についての感想や能書きは無用ゆえ、一切やめます。)
どうぞ。

アッカ―・ビルク、「ストレンジャー・オン・ザ・ショア(邦題:白い渚のブルース)」1962年
Composed and Clarinet play by Acker Bilk ," Stranger On The Shore " 

全英第1位、全米第2位を記録したベスト・セラー名曲です。
その他にも英国国内では12曲ものヒット曲があり、自らのジャズバンドなどを含め、多方面で活躍されたそうです。

実は筆者・当時は中~高校生で、彼のことや(上記曲も含め)活躍は知らず、ひたすらロック少年でした (-_-;)。
もしかしたら中学校近くのコーヒー・ショップやビーチのジュークボックスで流れていたのかもしれませんが、
関心はもっぱらビート・ミュージック等に集中していたので、その良さが耳に届かなかったのかもしれません。
半世紀も経た21世紀の今日になって再発見をしたと言うのが実情で、その音色は老体筆者の心に染み入ります。


今回特集2番目の曲は筆者の大好きなアメリカン・トラッドで、当コーナーでも以前取り上げました。
その際は、アイルランドの歌姫・オーラ・ファロンのライブでの清楚な歌唱でした。
ネイティブ・アメリカンとの悲恋を川の流れ・隔たりに例えた美しい旋律、どうぞ。

アッカ―・ビルク、「シェナンドー」
Acker Bilk , " Shenandoah " American folk Song



さて3番目、筆者の幼年時代に真空管の親子ラジオで良く聴いていたナット・キング・コールの懐かしい曲です。

アッカ―・ビルク、「モナ リサ」
Acker Bilk ," Mona Lisa "


4番目の曲、こちらもまた筆者の大好きな20世紀の巨人・チャーリー・チャップリンの紡いだ情感溢れる美しい名曲です。

アッカ―・ビルク、「ライムライト(チャーリー・チャップリン作曲)」
Acker Bilk , " Limelight "




さて当特集の最後を飾るのもまた美しくも哀しい名曲です。
ロック・ギタリストで名を馳せ、更にシンガーとしても開花したE・クラプトンの実話に基づいた曲です。
幼い愛息を事故で失い、その悲しみを綴った名シンガー、エリック・クラプトンの心情が身に沁みます。

アッカ―・ビルク、「ティアーズ・イン・ヘブン【エリック・クラプトン・カバー)」
Acker Bilk , " Tears In Heaven "

アッカ―・ビルクの幼年時代に始まって様々な写真が登場するこの動画、0'37"に登場する彼の手のクローズアップ、
クラリネットを握るその左手・中指先端には大きな丸い塊りが装着されています
幼い頃の事故で第1関節より先を失ったとのことですが、そのハンディーにも負けず、情熱が勝ったとのことです。

「吹奏旋律の魔術師:ミスター・アッカ―・ビルク」、ごく最近までその存在を知らないで過ごしてきたのですが、
クラリネットと言う小さな楽器をこれほどまでに肉体化し、自身の表現手段として縦横無尽に駆使していることに、
筆者は大きな感銘を受け、彼を知り得た喜びとその非凡で饒舌な音色や表現法に感動を覚えている今冬の日々です。

頭上で広がる大陸由来の透明感のある張りつめた冬空に、または来たるべく春訪れを予感させる陽光輝く冬空に、
彼が残してくれた数多くの楽曲に、その冬空に沁み渡る演奏時空に身を浸し、心に沁み入るその音色を堪能する、
美しくも暖かな冬の日々を連ねています。
「これを幸せと言わず、何と言おう。」
(#^.^#)

アッカ―・ビルク、1929年イギリス・サマーセット州生まれ、2014年没。
数々の名演奏を残してくれたことに感謝し、その冥福をお祈りいたします。

R.I.P (rest in peace): MISTER & MASTER:ACKER BILK


By T講師
チョー遅れの投稿、ご容赦。
筆者にはどうやら沖縄(ウチナー)タイムが心底、沁みついているようです。
「そのせいにしてはいけません・・・」天からの声が早速にも届きました。
(-_-;)