アトリエ・マイルストンブログ

2020年5月25日月曜日

去りゆく5月の爽やかな風たち

月曜日・快晴
相変わらず充実したストレス・フリーな日々を満喫しています。
各種の木工作業や庭仕事での肉体労働にて、瞬間寝落ちの日々。
おかげでブログ編集の時間が見いだせず、定番の投稿時差です。
ご容赦。

5都道府県の「非常事態宣言」解除さる


国民の自主性に任せた7週間に渡る自粛期間が今月末を待たずに解除されました。
我が神奈川県が少々足を引っ張っている感もありますが、取りあえず一安心です。
短期的完全収束が望めない以上、一刻も早い経済的復活が最優先事項の急務です。

「命」も「暮らし」も共に守るため、今後も「3密」に気を付けつつ頑張りましょう。
(*^^)v

* * *

「祝・沖縄祖国復帰特集(その2)」

「沖縄祖国復帰特集」その2をアップするにあたって、筆者の中では色々な企てが同時並行して有りましたが、
それぞれのメインとなるはずの動画の大方にブロックが施されていて、特集にするには妥協と制約が多過ぎて、
結局のところ今回もまた当初の企てを貫くことが出来ずに、無念にも大幅な変更を余儀なくされてしまいました。
そこで、これまでのアプローチを一切捨てて、新たな(その2)として投稿することにしました。疲れた(´;ω;`)。

「ミュージック・ギャラリー(その416)」

「去りゆく5月の爽やかな風たち」


気がつけばもう3~40年も前の事になります。
前回特集で取り上げた故郷沖縄出身の歌手の中に、今回取り上げた三人の彼女たちも新たに加えることにしました。

まずはトップ・バッターは「麗美(れいみ又はレイミー)」さんです。
彼女の存在を見い出したのは、人気絶頂中の松任谷由実であり、名編曲者の松任谷正隆氏のご夫婦に間違いありません。
松任谷由実(以下、敬称略)はその初期に於いて、麗美を強力にプッシュし、自ら制作の作品を数多く提供していました。
ある動画のコメント欄にもありましたが、松任谷由実は彼女の中に自らの作品のリアル・ボーカロイド的要素を見い出し、
自作の完成度を高め研ぎ澄ませるために麗美に歌ってもらい、自らの歌唱には無かった世界を付加し具現化したのです。
筆者の能書き、長くなりました。

やがて来たる「梅雨」の前、爽やかな薫風を感じさせてくれる歌声たちをどうぞ。
松任谷由実 作詞作曲、松任谷正隆 編曲プロデュ―スによる麗美の歌唱、どうぞ。

麗美(レイミー)、「青春のリグレット」(1984年)

 in Second Life Suond Remixdown by Reimy Kohime


そんな彼女も三枚のアルバムを松任谷夫妻と制作しましたが、その後、自らの創作意欲にて新たな道を進み始めました。


麗美、「Two Of Us」作詞作曲:堀川麗美 (1990年頃)


曲名は「私の中の二人」みたいな意味で、自らの二面性をコミカルに歌っていて爽やかです。



麗美 reimy 、「傘はおいてませんか」とインタビュー、(1990年末頃)

作詞作曲:堀川麗美

動画末尾の本人登場のインタビュー映像も今となっては貴重です。
小振りのギター、良い音していますね。英語の自作詞・曲ももちろん良い感じで、もっと聞きたいと感じました。

麗美さんにはお姉さんがいて、初代クラリオン・ガールに抜擢されただけはある妖艶美女の堀川まゆみさんがその人です。
お姉さんも歌手ですが、その外見からモデルとして活躍。また映画の主役にも選ばれましたが直前降板して干されました。
残念。
その後、MAYUMIと改称。自作曲や他の歌手らへの楽曲提供やプロデュース等を行っているとの事です。

一方、妹の麗美はアメリカでも全曲英語詞によるアルバムも発売。1988年にはビルボード・ダンス部門で14位を記録。
93年頃からは岩井俊二監督の映画やドラマのサウンドトラック制作提供、CM等にも活動範囲を広げて活躍中との事です。
歌唱のみならず、多彩な活動を行っている彼女ですが、その独特な歌声を聴きたいと言うファンのコメントも多数です。




「ホントにホントの脱線昔話」

前回の当ブログにて「京都での修学旅行の思い出」をかいつまんで記しましたが、その際の彼H君の名前が堀川君です。
堀川の姓は、故郷の沖縄ではその大方の人々が宮古島の出身者で、美人の島としても地元では大いに知られています。
ちなみに余談も余談ですが、そのH君の妹二人もその従姉妹たちもまた目元睫毛パッチリなソース顔の美人揃いでした。
余談を更に続けますが、そのH君の奥さんは前回登場の南沙織さんのインターナショナル・スクール時代の友人でした。
筆者詳しくないのですが、おそらくその英語力からして、麗美さんもまた彼女らと同じ学校の出身者だと思われます。
また麗美も南沙織も悪友の堀川君の奥さんも共に、フィリピンとの混血で「ハーフ(半分)」ではなく「ダブル」です。

そのH君、上京中に筆者のアパートに彼女と共に一時滞在。先に島に戻った彼女恋しさにラブレターをしたためて送るも、
「良いアイデアがある!」と便箋を抜き取り香水をふりかけ投函。ポストから戻った彼、抜き取った便箋を机上で発見。
島で手紙を受け取った彼女、中身の入っていない封筒から微かに立ち上る香水の香りに、しばし唖然としたとの事です。

携帯電話のないそんな不便な時代、故郷沖縄に電話するにも莫大な数のコインが必要となり、その両替にも苦労しました。
どうしても長電話になる際には紙幣使用可能な希少な電話を求めて、わざわざ地下鉄に乗って新宿駅まで行ったものです。
内容的は親不孝を絵に描いたような若気の至りの「お金の無心」が多く、帰路の灰色の冬空に寒さが一層 増したものです。
また時に、別の情けない友人に泣く泣く頼まれて、遠距離交際中の彼女との間のケンカの仲裁を取り持ったことも・・・。
今では遠い昔日の東京暮らしでの思い出です。くだらない「ホントにホントの脱線昔話」お付き合いされた方、感謝です。
麗美さん、ごめんなさい。
折角のコーナー、汚してしまいました。
_(._.)_

* * *

以前にも当コーナーで紹介したこともありますが、その伸びやかな歌唱は一過性の流行歌で終わるには余りにも惜しい世界です。
ヒットしなかったことがとても不思議で悔やまれるとは、彼女の楽曲動画のコメントの声、今でもやはり多数に上っています。

梅雨前の薫風吹き渡るこの爽やかな季節にはぴったりな曲です。

亜波根 綾乃(あはね あやの)-「大きな風」(デビュー曲、1996年)


名前が「あはね」となっていますが、地元沖縄では通常「あはごん」と音読みの姓名です。
歌唱のみならず作詞作曲・編曲も含め完成度の高い、現在でも遜色のないスケール世界です。


2曲目もまた5月には相応しい爽やかさで、これまた素晴らしい大作です。
彼女の故郷沖縄を多分に意識した詞が、筆者の胸に迫ります。

亜波根綾乃-ひこうき雲の空の下(1997)


94年にコロムビア新人オーディションでグランプリを受賞。96年にはTV東京の「ASAYAN」では異例の12社から指名を受け、デビュー。
そんな非凡・逸材の彼女ですが世の中うまくはいかぬもの。大手芸能プロ所属歌手とは違う立ち位置にてマスメディア露出度に恵まれず、
従って大ヒットにも繋がらずに、やがてその歌手生命の命である活動も次第に鈍り、萎んでいったようです。これもまた商業主義の宿命。
自らの才能・努力だけでは報われないことも多い、この世の冷徹な条理です。
いつまでも聴かれ続けられることを・・・。

* * *

さて最後に登場は、やはり故郷沖縄が生んだこれまた世俗的名声やヒットには恵まれてはいない天才歌手の1人です。
彼女の才能を見い出したプロデューサーが特定の芸能事務所所属に反対。その影響もあってTV出演等に恵まれず。
しかし、95年のNHK新人歌謡コンテストで優勝を果たし、喜納昌吉作の「花」で第1回アジア音楽祭でも優勝。
その天空をどこまでも自由に駆け巡るような伸びやかな歌声は天性のもので、他者の追随を許さない孤高の存在です。

 石嶺聡子、「私がいる」




彼女のデビュー・出世作となった歌のCDバージョンとは違ったアレンジを2曲続けます。

石嶺聡子「花」

Harp ver. of Hana by Satoko Ishimine



石嶺聡子、「花」


「花」、一時期は歌うのは嫌だと思っていた彼女ですが、今は吹っ切れたとのことです。
数々の名誉あるコンテストで優勝実勢のある彼女、その豊かな才能は衆目の事実です。
これから先は筆者の「上から目線」で失礼ですが、彼女は多分に生真面目な性格だと思います。
聴衆の期待に応えようと日々精進し本番も大切に歌い上げていますが、芸術には遊びの部分も。
端正な部分を残しつつも原曲を尊敬しつつも、壊して遊んで自分色に染めても良いと思います。
原曲の音程も心も無視してハッチャケた彼女の姿・歌唱を体験したいのは筆者だけでしょうか。
失礼・無礼、ご容赦。
<(_ _)>

*

オリジナル・ヒットには恵まれない彼女ですが、その歌声は古今東西のカバー曲でその魅力が発揮されています。
全英語歌詞のアルバムの中から2曲を取り上げました。秀逸なシンプル・アレンジと共にお楽しみ下さい。

石嶺聡子、「ハードタイムズ・カムアゲイン・ノー・モア」

" Hard Times Come Again No More "


曲名から行くと上のタイトルがトリに良いかなとも考えましたが、筆者の最も気に入っている曲を最後にしました。

石嶺聡子、「ゼア・イズ・ナッシン・モア・トゥー・セイ」

There Is Nothing More To Say


ザ・ミレニアムのカバーですが、この歌いっぷりの表現力と完成度が素晴らしく、今回特集のトリとしました。
彼女の上の2曲が含まれるCDアルバム「洋灯(らんぷ)」"Nostalgia for tomorrow"、アマゾンで買いました。
お勧めです。

現在はシンガーソングライターとして独自の世界を地道に歌い続ける彼女、マイペースで頑張ってもらいたいです。

(*^-^*)

* * *

以上、筆者の故郷の沖縄出身の女性歌手3名の歌う楽曲の一部を紹介しました。
現在、それぞれがマスメディアでの露出がほとんどないような状況だとは思いますが、
これからも末永く、人々の耳にその爽やかで伸びやかな歌声を届けてくれることを心より願っています。
「チバリヨー!!!」

By T講師