アトリエ・マイルストンブログ

2019年11月9日土曜日

「文化の日」特集:その2

土曜日・快晴
美しい秋空

「今日のアトリエ」

昨年より入会のNさん兄妹2人のキッズと、元学童の新入会2回目授業のHmちゃん(小2)がやって来ました。
兄のKok君(小4)はアニメ・キャラを描き、妹のMioちゃん(小2)は、お婆ちゃんへのプレゼント絵を仕上げました。
その心温まるプレゼントの微笑ましい家族集合絵(愛犬も参加)に、お婆ちゃんが喜ぶこと請け合いです。
Hmちゃん、前回のセキセイインコの絵に続いて、今日はカワセミの絵を水彩で見事に描き上げました。
Hmちゃんの正確な観察力と精緻な描写力とで、カワセミの凛とした様子が活き活きと描出されました。

* * *

「文化の日」特集:その2

を今回は、

「首里城燃ゆる」-3(再追記)


とさせていただくことにしました。
くどいようですが、お付き合いいただければ幸いです。


と言っても、今回は前回・前々回のような県知事・県政批判などはやめて、
訪れたことのない方々のために、ただただ在りし日の(復元後・焼失前)首里城の紹介をいたします。

さる10月31日・未明に惜しくも全焼したかつての首里城の映像をYouTube上より、お借りしてきました。
筆者も三度訪れただけなので詳しくはなく、記憶もおぼろげとなり、また見てはいなかった設備もあり、
今回の件であらためて城内やその周囲を観察し直し、その焼失の事実の重さに愕然としている最中です。
筆者は首里城のみならず、そこから見渡せる眼下の那覇の街や海原等のロケーション自体もお気に入りで、
今度の帰郷の際には、是非とも再訪しようと目論んでいました。
首里城とその周囲の景色、
ご覧いただければ幸いです。

 首里城散策、Shurijo Castle Okinawa「4K」/  Love Beautiful Japan、2019年7月

動画6'30"~の首里城北側の風景・住宅街の中には、筆者の友人宅も見えています。
また7'20"~には筆者の生まれ育った那覇の街並み(一部)も垣間見ることができます。
ちなみに、
サンゴ礁の石灰岩で形成された沖縄本島は南北に海岸段丘が連なり、東シナ海や太平洋が眺望できる楽しみがあります。
筆者幼少期の自宅も丘の中腹(頂上手前)にかつて在り、いつも東シナ海・若狭海岸の青い海や白い波頭が見渡せました。

*

首里城、空から見た御内原(うないばる)、2019年1月

御内原とは王家の私的住居部分で、今年始めに復元作業が終了。その後 一般公開されたとのことです。

*

「首里城」(字幕説明あり)、By ogtno (2009)


世界遺産・首里城公園、Okinawa Shurijo Castle Park. By 四季京都 (2014)


動画のバックで流れるインストの「花」が、今回の悲劇を浮かび上がらせます。

* * *

参考資料:下は沖縄県が編纂した「首里城の簡略的な歴史」の動画です。
24分もの長尺ドキュメントなので、御関心のある方はご覧になってください。

長尺:「琉球王国・首里城の歴史」/沖縄県公式チャンネル


筆者の祖先も首里には縁があり、琉球を初めて王国として統一した佐敷の按司だった第一尚氏(しょうし)の尚巴志(しょうはし)王で、
15世紀(1429年)の統一から第二尚氏による謀反までの7代63年間、首里城を居城とし、江戸末期の薩摩藩による侵攻・王家追放・従属後、
明治政府による明治4~5年の廃藩置県 及び琉球処分(王国と王家の解体)にて、出身地の佐敷に戻った経緯があります。

首里城と共に焼失した400点余の文化財の中には、第二尚氏の末裔が戦前に東京移転の際に持参した歴史的に貴重な品々もあるとのこと、
この度の無自覚的な過失・人災(現時点では仮定ですが、おそらくそうです)による火災の重大さが、あらためて悔やまれます。
( ;∀;)

* * * * *


ドサクサ紛れの

「ミュージック・ギャラリー(その385):島人ぬ宝(その3)」


石垣島出身の歌姫・夏川りみと、沖縄出身の日系五世の世界的ウクレレ演奏家のジェイク島袋とのコラボ、お楽しみ下さい。

夏川りみ & ジェイク・シマブクロ、「花」~「童神(わらびがみ)」、ライブ

HANA_&_WARABIGAMI_Rimi_Natsukawa_with_Jake_Shimabukuro.




ジェイク島袋の先祖がハワイに渡ったのなら、こちらの先祖は遠く南米はペルーに渡りました。

ディアマンテス(作詞作曲・歌:アルベルト城間)、「沖縄ミ・アモール」
 Los Diamantes , " Okinawa Mi Amor "

美しい声と旋律、ボーカルのアルベルト城間の美点が結実した名曲です。
アルベルトはパン・アメリカン歌唱コンクールで優勝、その副賞にて来沖し、ラテン・バンドを結成。
沖縄の伝統音楽とラテン・ポップスを融合させた楽曲で数々の名曲を発表しています。
正にチャンプルー(ごった煮)・サウンドを追求する彼の面目躍如なバラードの名曲です。
アルベルトの美しいテノールに加え、バック・コーラスのちあきさん(現しゃかり)らの涼やかな歌声も快感です。



「後日追加版」

この可愛らしい女の子二人の先祖もまた沖縄から、はるか地球の真裏までやってきて根付きました。
二人の純真無垢な美しくも元気良い歌声、お聴きください。

メリッサ・クニヨシ(国吉)&カレン・タイラ(平良)、「島人(シマンチュ)ぬ宝」
ブラジル、RAUL GIL TV でのライブ, 2013

この子たちもまた小さなシマンチュぬ宝です。
(#^.^#)
カレンちゃん、その後に来日、沖縄を拠点に歌手活動を行っています。
以上

* * *

今年の「文化の日」の特集、今までとは多少異なるように感じるかもしれませんが、そのアプローチは共通です。
「文化」とは国境や民族や言語やその歴史を超え、互いに混ざり合い、我々の日常の中で息づいているものです。
故郷・沖縄の音楽・芸能もまた遠い過去より大陸の明や大和文化の影響を受け、その融合を行ってきています。
古くは奈良や京都などの大和文化、そして大陸の明や東南アジア諸国、そして米国と、その文化を吸収してきました。
それはこれからも変わることなく、魅力あるものに惹かれ、自らの血肉にしょうと欲望し、続いていくことでしょう。
本土復帰後 早47年(!) 、あらゆるジャンルで本土化・一体化が浸透はしましたが、頑として変わらぬものもあります。
誇らしく良きものもあれば、その逆の負の要素もまた存在し、それらは一朝一夕には変わらないのかもしれません。
「川は流れてどこどこ行くの~、人も流れてどこどこ行くの~・・・」喜納昌吉作の名曲「花」の詞の一節ですが、
散る花もあれば咲く花もあり、そんな無数の花々の花筏(いかだ)の流れそのものが「文化」なのかもしれません。

故郷の芸能・文化がこうして衰退することなく、保存容器に閉じ込められることなく、日常の中で息づいているのは、
高校卒業後、半世紀ほども故郷を遠く離れて暮らす筆者にとって予想外の嬉しい現象には違いない望外の進行事象です。
筆者もあと何年この世にいられるのか分かりませんが、故郷の若者らの発する芸能行動のその行き先が益々 楽しみです。

By T講師

舌足らずながら、今回もまた取りあえずアップ。
ご勘弁
<(_ _)>

次回もまた「文化の日」の特集をアップする予定です。
(*^-^*)