月曜日・晴れ・昼間は、残暑が戻りました。
アトリエ定休日
「名作美術館(その115)」 兼
「デイリー・ギャラリー(その22)」
「ベン・シャーンの音楽絵 :クラリネットとトロンボーン(筆者による呼称)」
Ben Shahn (1898-1969)
今日は、当コーナーでも度々登場するベン・シャーンの作品を取り上げました。
画家の絵は、筆者が物心ついた幼年時代からのお馴染みの絵面(えづら)です。
言わば、元祖ヘタウマ絵の大家・創始者と言っても決して過言ではありません。
画家は、社会悪や矛盾には厳しい目を向け、また一方貧しい人々や弱者には温かな眼差しを持ち続けました。
ジャズのLPレコード等も多数手がけ、その暖かく浸み出でるダウンホームな味わいは他者の追随を許しません。
画面中央部を支配するセピア色の絵具のウォッシュが、スモーキー&ジャジーな雰囲気を醸し出して秀逸です。
秋の気配が濃くなりつつある今日この頃、鼻歌でスタンダード・ジャズの小唄でも口ずさみたくなりますね。
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「ミュージック・ギャラリー(その114)」
と言うわけで、上記のジャズ(とりわけ、クラリネットとトロンボーン)繋がりです。
ベニー・グッドマン 「イフ・アイ・ハド・ユー」
Benny Goodman (1903-1986) Sextet " If I Had You " (1941)
クラリネット奏者のベニー・グッドマンもベン・シャーンと 同時代を生きた「スイングの巨星」です。
また画家と同じユダヤ人で、黒人音楽家達を積極的に起用して、その地位向上にも努めました。
画家同様のハートウォームな音色とメロディーは国境を越え、世界中の人々から愛されました。
筆者も幼年時代(5~8才)、「親子ラジオ」と言う有線の米軍放送で良く耳にしたものです。
白熱電球の仄暗い灯りと真空管ラジオのマイルドな音色が、筆者の脳裏に蘇ってきます。
youtubeからお借りした画像は、アメリカの1939~1944年頃の情景だとの事です。
何故か懐かしさを感じさせるアメリカの様々なシーンを、音楽と併せて鑑賞下さい。
By 講師T