アトリエ・マイルストンブログ

2018年12月31日月曜日

京都橘オレンジの悪魔、伝説化

月曜日・穏やかな晴れ(時々曇り)
大晦日

森の里センター遊歩道(3丁目)より南方向を望む(左は日産先進技術センター)

* * *

今年2月からの画像投稿不可により、図らずも今年のブログの中心となってしまった、恒例でお茶濁しの

「出張ミュージック・ギャラリー(その344)」

をお届けします。

「もはや伝説と化した京都橘:オレンジの悪魔さんたち」


今年の当コーナー、異例なほど彼女らの動画を取り上げさせていただきました(計5回)。
その当コーナーの今年最後を堂々と飾ってくれるのは、やはり彼女たちでした。

今年1月にアメリカはカリフォルニアのパサデナで開催のローズ・パレードの模様は筆者にとって衝撃的でした。
日本アジア代表として選出された京都橘高校・吹奏楽部のダンスを伴った行進は世界中を魅了・絶賛されました。
従来の軍隊式のマーチング・バンド行進スタイルに、エンターテインメント豊かなダンス・パフォーマンスを導入、
吹奏楽器を演奏しての超絶パーフォーマンスは圧巻で、かつその笑顔で沿道の群衆100万の米国市民に感動を与え、
その動画がネット上にアップされるやその感動シーンが世界中で再生され、それは今もなお地球規模で増殖中です。

当コーナー、渡米後の本番のローズパレード(1/1)前のディズニーランド、バンド・フェスト等(昨年末)も紹介、
渡米のための長距離移動を含め、上記の公演・演奏、そして何度かの本番ローズ・パレードの様子を紹介しました。
総延長10km近くにも渡る渾身の行進、完走後に足から出血していた子もいて、その壮絶さがわかろうと言うもの。
それだけでも充分に彼女らの体力的・精神的消耗の凄さが推し量れるのですが、物語には更に続きがありました。

次に紹介する動画は、1月1日の本番のパレードを終えた直後の、何とその翌日(!)に行われたコンサートの様子です。
前半ではステージ狭しと彼女らの持ち味のパフォーマンスを繰り広げ、そして後半では貴重な座奏での演奏を披露、
足の踏み場もない程の大人数部員での感動のシーンが次から次へと繰り広げられていく、心温まる宝物ライブです。

何はともあれ、ご覧ください。

京都橘高校・吹奏楽部(OB含む)による慈善コンサート、カリフォルニア、ラ・パルマ(2018年1月2日)
Kyoto Tachibana High School Green Band,2018 Green Band Festival Benefit Concert,La Palma,California,U.S.A, By Music 213

前日のローズパレード本番の行進で精根尽き果てたと思いきや、翌日にこんな熱演を繰り広げるとは恐れ入ります。
彼女らの若さや情熱に根ざした驚異的な精神力と体力には、日々の厳しい練習の裏付けがあるからなのでしょう。
パレードで中央ドラムメジャーを見事に務めた子も、バンド・フェスと同様クラリネットにて演奏参加しています。
それにしても彼女ら、数多くのレパートリー(暗譜演奏&フォーメーションと変形)を持っていることに敬服します。

当動画の40分過ぎに部員生徒の多くがステージから下り、会場の米国人たちと交流している場面がありますが、
それは彼女らが滞米中にお世話になったホストファミリーさん達と挨拶(御礼と別れ)を交しているとのことです。
ステージへと戻った彼女たちの足元には手渡されたお土産、感動のあまり、ついもらい泣きしてしまいました。
白髪の指揮者は指導顧問の先生で御年83歳。今年春には退官されたので、めでたい花道となったことでしょう。
そんな指導者らの心温まる配慮と気高い心意気とで、ステージ溢れんばかりの大所帯(約150名程)となりました。
大人数では楽器間の音像均衡が崩れ、キレもシンクロ性も劣化しますが、全員参加の方針が京都橘の持ち味です。
パレードでは200名が行進しましたが、公演会当日には一部の社会人OB(G)が早々と帰国の途につかれたようです。
ちなみにこの公演の収益全額が、当地の山火事消火中にて殉職された消防隊員の遺族らへと寄付されたそうです。
 ただでさえ莫大な渡航の諸費用(全楽器の運搬費だけでも高額)のかかる渡米、ただただ頭が下がる思いです。

筆者個人としては一部楽曲(ロック・メドレーやポップス等)にて打楽器隊の自信なげな弱さが不満に思いました。
筆者も大好きなディープ・パープルの名曲メドレーの時こそ、打楽器隊が最も活躍して然るべきなので惜しまれます。
ティンパニー(打楽器隊最高実力者が担当)を演奏のあの木琴女子さんにドラム・セットを叩いてもらいたかったです。
選曲も自ら行っていると言う彼女らなので編曲もそうかもしれず、このメドレーを選ぶ心意気は、嬉しい限りです。
編曲のせいか、チューバ等ベース部のボトムラインも薄く弱く、総力でビートを出して欲しいと思ってしまいました。
筆者推測するに、それらはきっと新たにレパートリーに加わった曲なので、練習・鍛錬不足だったのだと思います。
加えて、ご高齢の米国人指揮者下の「星条旗よ永遠なれ」の精彩を欠く指揮で、キレや迫力に乏しく欲求不満ですが、
( お世話になった米国への返礼の徴しの当曲、聴衆の米国市民たちの方々が手拍子参加で後押ししてくれました。)
とは言え、
最後のここぞとばかりの「シング・シング・シング」の渾身の圧巻演奏で、そんな不満が全て帳消しとなりました。
彼女らの精一杯・力一杯の愛とパワーを貰ったご聴衆の方々、きっと明日からの活きる力を漲らせたことでしょう。
(*^-^*)
天才・木琴女子さん(Tippiと言うニックネームだそう)、最後はタンバリンで皆を盛り上げてくれて、さすがです。
そんな元気満点な彼女、世界中の人々から最も笑顔の素敵なミュージシャンシップの固まりと大絶賛されています。
( ちなみに筆者も全く同感!)
また最後になりますが、計10名にも満たない現役男子、色々な軋轢の中で頑張ったこと、褒めてあげたく思います。


筆者個人の「今年の10大ニュース」の上位に位置するローズパレード他での京都橘高校・吹奏楽部の感動的動画の数々、
それらを知らないままでその後を過ごしていたとしたらと思うと、本当にそれらに出会えて幸運だと思える年の瀬です。
先程、来年(明日1日)のローズパレード出場の我が国の代表高校のバンド・フェストでのホヤホヤ映像がアップされました。
その最新動画を見た人々からの感想のコメントが早速寄せられていますが、残念にもなかなか厳しいものがあります。
祝福の気持ちと同時に失望を感じている人たちも多数で、筆者もまたそんな中の一人だと言うのが正直なところです。
京都橘高校・吹奏楽部、誰が名付けたか知りませんが、周囲を喰ってしまう魔力や魅力が彼女らのニックネームです。
「オレンジの悪魔」さん達はもうこの時点で、既に伝説的存在となったようです。
彼女たちの東京オリンピックやパラリンピックへの出演を切望する声、ネット上に国内外に多数で、筆者も同感です。

国境や言語や年齢をいとも容易く超えてしまった唯一無二の彼女たち、その3回目の出場は果たしていつぞ・・・?
彼女らとそれを支えたご家族・保護者・指導者・学校と米国の全関係者らの更なるご多幸・ご繁栄を祈るばかりです。
Special thanks to so many warmful American audience & " Music 213 "
彼女たちにとっては宝物の数々の演奏パフォーマンス・シーン、筆者にとっても大きな宝物とさせていただきました。
「大大々感謝」

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「後日追記:京都橘ローズパレード総集編・新追加のお知らせ」

2019年9月12日


京都橘高校マーチングバンドによるローズパレード2018の当ブログでの総集編を新たにアップしました。
ご興味のある方、よろしければ下記タイトル(↙)をクリックして、併せてお立ち寄りください。



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「ミュージック・ギャラリー(その260)」


上の特集とは別枠とさせてもらって、ここ数年の当コーナーの大晦日 恒例のあの名曲を最後に・・・。
この動画、以前にも同じバージョンを紹介しました。お楽しみください。

「この素晴らしき世界」、ルイ・アームストロング(1967年)
" What A Wonderful World " with Lyrics on screen / Louis Armstrong

上述の「オレンジの悪魔」さん達も、パレードでサッチモ(ルイ)のダウン・バイ・ザ・リバーサイドを演奏しています。
「オレンジの悪魔」さんの動画と共に、1年の終わりの大晦日にこそ、この曲・この詞の世界で締めくくりたいものです。

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「筆者後記」

今年最後のブログ、無念にも年越しをしてしまいました。
普段は見ない面前TVの「NHK紅白歌合戦」をチラチラ見を繰り返してしまい、アップが遅れてしまいました。
その中に「甲子園」と言う曲を歌った福山雅治(敬称略)が出場していました。
その曲のPVで「オレンジの悪魔」さん達とも共演しているとの話題は、ネット・ニュースでは知っていました。
そして今夜の中継の中で気になる場面があり、福山雅治のバック演奏演出で高校生らしい吹奏団員の姿を発見、
その俊敏な動き、衣装、金管の音色、前方に向けて肩で構えたユーフォニウム、「あれっ!もしかして?!」
筆者が当コーナーで先だって取り上げた故郷沖縄の「西原高校マーチングバンド」ではないか!と思いましたが、
程なく「甲子園」と言う曲終了で、結局 残念ながら彼らかどうか確かめられず仕舞いで終わってしまいました。
傍らで見ていた妻が言うには共演者名が画面左隅にあったそうですが、微細で直ぐに消えてしまったそうです。
間違っているのかもしれませんが、もしそうだとしたら当コーナーに登場した両校の揃い踏みで嬉しい限りです。
ツイッターでもやっていたら直ぐにでも確認出来たかもしれませんが、そのうち近日中に判明することでしょう。
または、共演バックの吹奏楽団がどこの高校だったかご存じの方は、筆者の方に是非ご一報いただければ幸いです。
( 筆者注:後日 判明次第アップします。)

ちなみに余談ながら、その「紅白」では、椎名林檎と宮本浩次(エレカシ)の共演パフォーマンスが圧巻でした。

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恥ずかしながら、遅ればせながらの「大晦日ブログ」となってしまいました。

昨年中は大変お世話になりました。おかげ様で幸せ多き日々を過ごせました。
先立たれた友にも、「更に充実して力一杯生きよ」とのエールも頂きました。

新年の挨拶は、またあらためて述べさせていただきますが、ついでながらにて。
本年も皆さまにとりまして良き年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。
平成最後の本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

アトリエ・マイルストン主宰:当真 英樹
 マイルストン学童クラブ代表:当真万里子