アトリエ・マイルストンブログ

2016年7月24日日曜日

曇天お休み日の懐古音楽

月曜日・今日もまた夏らしくない連日の曇天
アトリエ定休日

「名作美術館」は、今週も水曜日・定休日にアップする予定です。

曇天に覆われた大山・丹沢山系(市内・小野橋際よりの眺望)


「ミュージック・ギャラリー(その215):夏唄ー2」

先週、夏休み突入と同時に当コーナーも「夏唄」にシフトしました。
そのオープニングを飾ったのは、夏情緒いっぱいの懐かしの「夏休み」でした。
が、長引く居座り梅雨のおかげで夏情緒は見事に不発。今回も満開夏とはならず、涼やかに行きます。

筆者・ごく幼少の頃(小学校入学前)に真空管ラジオで耳にした、これまた大昔の大懐かしの曲です。
故郷の南島とは言え、いつでも太陽全開と言う訳でもなく、曇天の日にはジャスト・フィットな雰囲気でした。
ラジオから流れる幾多のアメリカ音楽を聴きながら、小さな庭に面した縁側で昼寝をするのが快感でした。
曇った日の重ったるく湿った空気の堆積に、単発スピーカー特有の暖か音域が柔らかに溶け込んでいました。
今風の夏歌らしからぬ、往年の夏唄。金属製の羽根を持ったレトロな扇風機の唸り音も届いて来るようです。
筆者独善・独断の「懐古音楽」、よろしければ、どうぞ。

「アマポーラ(スペイン語でヒナゲシの意)」、ドリス・デイ&レス・ブラウン(1940~50年代初頭?)
" Amapola ",/ Doris Day & Les Brown, and his Orchestra

原曲のアマポーラは1924年にスペイン出身の作曲家ホセ・ラカジェが書き、その後英訳や仏訳でヒット。
我が国でも淡谷のり子や、ギリシャの歌姫ナナ・ムスクーリ・バージョンで有名になった美しい恋の歌です。
(そのナナ・ムスクーリも今回のドリス・デイも、当コーナーでは以前 他の曲で登場したことがあります。)

長いイントロでは、オールド・ディズニーの雨降り(フィルムの擦り傷)モノクロ・アニメも出て来そうですね。
ソフトな音色のトロンボーンやコミカル・リフレインのミュート・トランペット隊、美しいハーモニーのサックス隊、
意表を突くドリス・デイの旋律、レス・ブラウンの甘い歌声・・・。筆者は瞬時にタイム・スリップしてしまいます。
重たくなった瞼の隙間のクロトンやアロエの姿が暗くなり、やがて背中越しの鴨居から届く音楽も遠くなり・・・。
Z Z Z Z・・・。
いつもは賑やかなセミたちもお休みの、夏の曇天の日の至上のお昼寝。
今は遥かに遠く・・・。

By 講師T