アトリエ・マイルストンブログ

2016年7月11日月曜日

アトリエ番外編、訃報続く

月曜日・梅雨の晴れ間

月曜日恒例の「名作美術館」、今日はお休みさせていただき、水曜日にアップする予定でいます。



「ミュージック・ギャラリー(その212):特別篇」

「訃報と(結果的に)昭和懐古」

昭和(戦後)を代表する二人の人物がこの世を去りました。
今日の当コーナーでは、その二人の曲を取り上げました。

双子デュオのザ・ピーナッツの伊藤ユミ(妹)さんが、5月に亡くなられていたとの事。
筆者幼き頃の怪獣映画「モスラ」の挿入歌や、オシャレで切ない恋の歌を多数披露。
「恋のバカンス」「情熱の花」「可愛い花」「恋のフーガ」等、美しい旋律に二人の声が溶け合っていました。
TVの「シャボン玉ホリデー」では、クレージー・キャッツと共に上質な音楽とユーモアを届けてくれました。
また米国で人気TV番組「エド・サリバン・ショー」にも出演。当番組には他にブルー・コメッツ等も出演。
姉のエミさんも2012年に逝去、今頃天国で再会、美しいハーモニーを付けてもらっていることでしょう。
享年75歳、ご冥福をお祈りいたします。

動画画像は発表当時のものではなく後年のもののようですが、二人の元気な姿に感慨深いものがあります。
アメリカン・ポップスなど、カバー曲を多く取り上げた二人の初のオリジナル曲です。

ザ・ピーナッツ、「ふりむかないで(ライブ)」詞:岩谷時子、作編曲:宮川泰(発表年1962年)

筆者の遠き過去、小学生の頃を思い出します。
近所の従姉のネーネーが茶色のおさげ髪(三つ編み・二つ結び)・ソバカス顔で、良く歌ってました。
コニ―・フランシス、ボビー・ダーリン、ポール・アンカ、雪村いづみ、中尾ミエ、みんな懐かしいです。


もう一方の訃報は永六輔氏で、先日7月7日に亡くなられたとの事。
戦後の放送・芸能会で大活躍され、多方面に渡る活動や著述は、鋭い視点ながらも心温まるものでした。
数々の名曲の作詞を手がけ、その代表作には「上を向いて歩こう」「こんにちは赤ちゃん」「遠くへ行きたい」等々・・・。
ラジオにも強い愛着を持ち続け、晩年には言葉が混濁しつつも、スタッフ達の愛情にも見守られていました。
また氏は我が故郷沖縄にも一方ならぬ深い愛情と理解を示され、訪沖は優に3桁を数えていたとの事です。
謙虚な氏はそんな気持ちなど持ち合わせていなかったと思いますが、戦後を代表する感性と知の巨人です。
享年83歳、ご冥福をお祈りいたします。

氏が放送作家として活躍した番組のチョー貴重映像です。懐かしの面々が次々と現れます(しかも若い!)。
ご年配の方々にはお涙モノの映像だと思います。

坂本スミ子「夢であいましょう」、詞:永六輔、曲:中村八大(1963年)

「上を向いて歩こう」等、名曲を生み出したゴールデン・コンビの代表作の一つです。
ついでに、主な登場人物を列挙します。
坂本スミ子、中嶋弘子、梓みちよ、三木のり平、中村八大、九重佑三子、岡田真澄、坂本九、
渥美清、田辺靖男、越路吹雪等々、錚々たる出演者たちの懐かしい顔も垣間見れます。

但し、復帰前のオキナワではNHKは放送されていなかったので、リアルタイムでは記憶がありません。
OHKと言うNHK沖縄の前身の会社が設立され、それで紹介の総集編を見たような記憶があります。

平成の世もいつしか重なり、日々遠くなりつつある「昭和」。
白熱電球のような仄かな灯になりつつあり、訃報も増え・・・。
昭和の時を飾った二人に、大々感謝。

By 講師T

今日の美しい落日 (上古沢)