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遅れ気味な秋訪れも何とか深まりつつあり、里野の薄たちが美しい円弧を描くようになってきました。
「名作美術館(その194):尾形光琳の秋図、二作」
尾形光琳、「秋草図屏風」(左隻)、18世紀、サントリー美術館
尾形光琳、「蔦(つた)図 香包」
琳派を代表する絵師・工芸家、尾形光琳の登場です。
その類まれな卓抜の意匠(デザイン)感覚が快感です。
流麗でシンプルな線が織りなす形象や構図が洗練の極みです。
光琳本人も私淑した琳派の祖と目される俵谷宗達に匹敵する感性です。
光琳本人も私淑した琳派の祖と目される俵谷宗達に匹敵する感性です。
その洒脱さや雅さは群を抜いており、後世に多くの追随者を生みました。
その影響は海・国境・文明を超え、遥か西洋の画家や工芸家たちにも多大な影響を与えました。
下の「香包み」、小さな面積の平面(包装紙)に、大きな自然や宇宙の摂理を描いているかのようです。
単純にして深淵。速描にして永遠です。
* * *
「ミュージック・ギャラリー(その234)」
今回の当コーナー、以前にも紹介した沖縄のシンガー・ソングライターの曲を再び取り上げます。
先般の「敬老の日」特集の際にも紹介した女性歌手jimama(ジママ)を代表する美しい楽曲です。
オリジナルのフル動画と音楽、有料配信網との関連もあるようで、残念にも今はネット上にはありません。
今回 紹介動画の曲の方は、前回紹介時の曲とは別テイク・別編曲のようですが、映像は秀逸です。
上の尾形光琳の絵画のように美しい花々や植物が登場。抒情ある風景や雲の映像も印象的です。
秋の訪れが遅れ気味の今年ですが、沿道のケヤキの木なども少しずつ黄色くなりかけてきました。
変わりゆく季節や人生の移ろい、秋になると特に心に沁みてきます。
結婚式や卒業式での定番曲、秋の情緒・風情にもまたぴったりです。
「大丈夫」、作詞・作曲・歌:jimama (ジママ)
美しい花や樹木や風やその織りなす情景が美しく、絵心が掻き立てられます。
詞や歌唱もさることながら、バック演奏のアレンジも素晴らしく、特にエンディングのインスト盛り上がりが快感です。
何だかアート・ガーファンクルの「トラベリン・ボーイ」の終盤を連想させ、そちらも無性に聞きたくなってしまいました。
南北に長い日本列島、紅葉便りが北の方から届き始めました。
四季の美に恵まれたこの地の秋風情を、心ゆくまで堪能したいと思います。
By 講師T