火曜日・晴れ
今日は、昨日の定休日に続いてのお休みでした。
なので、連日の「森羅万象ギャラリー」早速、その2をお届けします。
今日のテーマは、
「霧」 です。
霧や霞が発生することによって、普段はあまり意識することのない大気(空気)の体積が良く知覚できます。
同じ場所の風景でも、時間・天候・季節・気象によって様々に変化する自然の様相を楽しめます。
左:空気遠近法と線遠近法(透視図法)が合わさった森の中の霧
右:前景から遠景へと小さく、淡くなっていく樹木等が、平面的なシルエットを作っています。
左:空気中の水分と液体・流体としての水分の共演です。
右:水面上に蓄積した朝靄(もや)です。
( 画面内クリックすると、拡大画像が得られます。)
日本列島は、冬は大陸・シベリアからの雪で、また夏は太平洋・黒潮がもたらす水分で、水の豊富な地域です。
春と秋も、その大陸性と海洋性気候のせめぎ合いの結果としての前線・低気圧で、大量の雨が供給されます。
降雨や霧や靄(もや)や霞(かすみ)等、気象現象がもたらす様相もまた変化に富み、その表情が楽しめます。
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「ミュージック・ギャラリー(その37)」
関連性でいけば、「霧」です。この唄、霧は邦題だけの話しですが、小気味よいバラードです。
「 霧のロンドンブリッジ / ジョー・スタッフォード 」(1956年)
On London Bridge / Jo Stafford
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「 展覧会 : 私的寸感 」
本日、M講師と共に日本橋のデパートへ展覧会を見に行ってきました。
昨年の10月に逝去された日本画家・室井東志生 先生の遺作展です。
先生は、筆者が長きに渡り大変お世話になった恩人とも言える方です。
美人画で名高い先生ですが、今回は歌舞伎役者の坂東玉三郎氏の肖像を中心とした展覧会でした。
会場には、絶筆となった原寸大の大下絵と、描きかけの大きな本画(100号)も展示されていました。
先生が死の直前まで制作を続けたその画面には尋常ならぬ情熱の炎がほとばしっているようでした。
風雅な作品群の中で未完成ではありましたが、その人生は全く完結していた証しのような絶筆でした。
室井東志生 先生、享年77才。温かな会津弁が未だ脳裏にこだましています。
ここに言葉で足らぬ多大な感謝の意と、あらためて ご冥福をお祈りいたします。
当真 英樹