アトリエ・マイルストンブログ

2011年8月14日日曜日

工作、油絵、新作スタート

日曜日のアトリエ、UK君(小4)がやって来ました。
今日から新作のスタートです。


 いつでも、すぐにでもイメージが湧いてくるUK君、デザイン画を元に得意の木工作を始めました。


 左:UK君の頭に浮かんだデザイン画です。ゼンマイ仕掛け(風)のオリジナル・キャラクターです。
右:それを元に、基本となる胴体と首が厚みの違う平板2種で組み立てられました。
 胴体上下には、後日・動力となるメカを仕込むための取り外し式のはめ板がセットされました。

ゼンマイ風のメカを考えなければならない宿題を背負ったT講師、一体どうするのでしょうか?
次回以降の作業が楽しみです。

* * *

前回、モネの模写が仕上がったMHさんも、今日から新作油絵のスタートです。
今回は静物(花)をモチーフに、写生を行うことになりました。


が、今回のテーマは、いわゆる写実的な写生ではなく、花の「気」を描こうと言うことになりました。
そして、その(方法論的)手段として、「色調分割」(#注)を用いる、と言う第2のテーマも作られました。
T講師との打ち合わせの後、恐る恐る・おっかなびっくりで、筆を進めるMHさんの様子です。


 左:今回のモチーフとなる花と花瓶の様子です。背景には中間調子のベージュ色があしらわれました。
右:今日の作業が順調に終了しました。フラット(平滑)ではない数種類の下地色が施されました。
暗中模索ながら、今回のテーマである「花の気」の雰囲気・片鱗が既に垣間見られます。
次回が楽しみです。

#注釈(美術ミニ知識):「色調分割(法)」とは?

 19世紀・フランスに於いて、戸外に出て写生を始めた画家のモネなどが始めた技法で、明るい色彩を細かく分離させた筆触で画面全体を構成する描法。従来の油絵のように対象物の輪郭や固有色を単に再現するのではなく、風景の中の木漏れ日などの光や、揺らぐ風の雰囲気を表現する目的で始めた手法で、色彩を光の粒子として捉え、明るく輝くような全く新しいタイプの絵画表現を産み出しました。
 後に「印象派」と命名され、マネやルノアール、ドガなどの多くの画家達を輩出して、それまでの美術の流れを大きく変革し、そのことによってフランスのパリが絵画潮流の中心地となり、その後に出現する自由で様々な表現・運動の先駆けとなり、それが「何でもあり」の現代へと繋がっています。
 因みに、印象派・誕生のきっかけとなったのは、パリ万博を契機に、当時ヨーロッパに紹介され始めた日本の浮世絵との「目からウロコ」のような衝撃的出会いが大きな影響を与えたと言われています。
(T講師 記)

今夕暮色


お盆らしく(?)、黄泉(よみ)の国と現世が入り交じって融合しているような神秘的な空に見えました。