アトリエ・マイルストンブログ

2013年2月13日水曜日

デイリー・ギャラリー・3

水曜日・晴れ 時々曇り
アトリエ、授業がキャンセルになり、お休みです。
そこで、久々の「デイリー・ギャラリー(その3)」をお届けします。

今日は「陶磁器の瓶」です。

前回のガラス瓶に続いて、焼き物の瓶を紹介します。
焼き物とは言っても、その種類は「陶器」「磁器」その他があり、分類が複雑ですが今回は陶磁器としてまとめました。
ガラス製の瓶とはまた異なる趣きがあり、その色・形・肌触りなども多種多岐に渡り、温かさが魅力の生活道具です。

酒瓶、調味料、水瓶など、古来より用途に応じて変化、広く使用されて来ました。
以下の画像はネット上からの拝借です。詳細については今回省略してあります。
様々な陶磁器の瓶、どうぞ ご覧になって下さい。






イタリアの孤高の画家、モランディーの静物画
前列に並んだ各種の瓶は、磁器だと思われます。
(モランディー、名作美術館でも紹介したいと常々思っているのですが、画質の点で未だ実現していません。)

西洋古典絵画では、風俗画や静物画に数多く登場します。
15世紀に油絵が発明されて以来、写実的描写性が高度になると共に、好んで描かれました。
風俗画では、17世紀スペインのムリリョなどの作品にも背景の土鍋等と共に度々登場します。
また同時代のオランダでは静物画が1ジャンルとして確立され、陶磁器の瓶も頻繁に描かれるようになりました。

筆者も漢字入りの酒瓶を数種所有していて、大きなものは間接照明器具に改良して、その風合いを楽しんでいます。
パテ(テリーヌ)の入っていた磁器製の小瓶も、筆記具立てとして、もう30年余も我が家のあちこちで活躍しています。
軽量・安価・利便性等でプラスチック製の容器が氾濫する時代ですが、地球や目にもやさしい陶磁器を見直しましょう。

* * *

「 連日のミュージック・ギャラリー(その32):冬唄四度(よたび) 」

スマイル / ナット・キング・コール(1954年)
Smile / Nat King Cole

「親子ラジオ」

昨日の当コーナーで少し触れた親子ラジオ、筆者の幼年期・原初の記憶にある音楽初体験がそれです。
米軍施政下のオキナワにあっては、電波は全て軍事優先で、電波使用の民放は存在しませんでした。
洋画・洋楽好きな父親のおかげで、我が家の鴨居には有線放送の親子ラジオが設置されていました。
ボリュームを兼ねたベークライト製のスイッチ・ツマミが一つの、チューナーなしの名ばかりのラジオです。
米人宅を除いては近所ではただ一軒のユーザーでした。朝な夕なに、それを聞いて筆者は育ちました。
両親が外出して帰って来ない不安な夜、その箱から流れ出でる音に筆者や兄弟は癒され励まされました。
天井から吊された仄暗い裸電球と、温かなバラードの調べだけが、漆黒の夜を照らす「心の灯火」でした。
そんな時代の歌です。

作曲は20世紀が産んだあの大天才チャールズ・チャップリンです。
ナット・キング・コールのソフトで包容力豊かな暖かい唄声、聞いて下さい。


By 講師T