アトリエ・マイルストンブログ

2013年8月15日木曜日

68回目の終戦記念日

木曜日・晴・猛暑

ミュージック・ギャラリー(その64)
「 反戦歌 特集 」

以前、当コーナー(その45~7)で紹介しました反戦歌の再登場です。
再登場とは言え、今回の場合は「真打ち」や「トリ」と言ったところです。

筆者・小5の頃、近所に住んでいた従姉妹のミッチャン・ネーネーから1枚のシングル・レコードを貰いました。
以前、当コーナーでも紹介した定時制高校へ通っていたゾバカス・三編み茶髪の日米混血のネーネーです。
シングル盤に見えたのですが、実はLPと同じ33回転のコンパクト盤と言うA~B面4曲入りのレコードでした。
ミッチャン・ネーネー、その当時ウイーン少年合唱団の大ファンで、家に行く度に無理やり聞かされていました。
怪訝な表情を浮かべていたであろう筆者に、ミッチャン・ネーネーが付け加えました。
「これは(アンタの嫌いなウイーン少年合唱団とは)違うよ。きっと好きになるはず。」
ネーネーの予言どおり、筆者はその初コンパクト盤を何度も何度も聞き返しました。

「パフ」「花は何処へ行った」「500マイル」「虹と共に消えた恋」・・・
小学生当時、あの頃は深く考えなかった歌詞が、やがて静かに筆者の中に浸透していきました。

「花は何処へ行った」/ピーター、ポール、& マリー (1962年)
" Where Have All The Flowers Gone?  " / Peter,Paul & Mary 

以前、当コーナーで紹介したボブ・ディランの名曲を、今回のP.P.M.ヴァージョンでもう一度・・・
「風に吹かれて」/ ピーター、ポール & マリー (1966年)
" Blowing In The Wind " / Peter,Paul & Mary

「花は何処へ行った」は、以前、当コーナーで紹介した「ターン、ターン、ターン」の作者のボブ・シーガーの作品です。
有史以来、人類が超越出来ずに幾度も繰り返す「戦争」の愚かしさ・悲しさを美しいメロディーに乗せて歌っています。


筆者・中学~高校生の頃、ベトナム戦争が激化、故郷オキナワも騒然とした雰囲気に包まれていました。
ナパーム弾を腹一杯に詰め込んだBー52、直ぐには上昇出来ず、海上すれすれに飛び立っていきました。
中学生の筆者は、海上ボートハウスから、友と共に時に「落ちれー!」と叫び、時には黙って見送りました。
高校生の頃、ドライブ中にカデナに差しかかると、Bー52の黒く巨大な垂直尾翼が幾つも並んでいました。
このサメのような大編隊、出撃してはベトナムの人々を焼死させて、また再びオキナワへと帰ってきました。
それが60~70年代のオキナワの日常でした。
さすがのアメリカでも反戦の叫びが高まります。

「ウォー(戦争)」 / エドウィン・スター (1969年)
"War"/ Edwin Starr 

戦争を直接知らない筆者でも、戦場の残り香 漂う南の島に育って、数々の恐怖の痕跡・悲しみを見聞しました。
「戦争」と言う大量殺戮を許容する「国家」と言う存在を超越しない限り、それは未来永劫に続いていくのでしょう。
憎しみの連鎖を断ち切るには、その反意語しかありません。

By 講師T