アトリエ・マイルストンブログ

2011年9月5日月曜日

初のデッサン講座

アトリエ、今日はお休みです。


紀伊半島を中心に大きな被害をもたらした台風12号の影響で、水蒸気にけぶる今日の大山です。

* * *

お休み日、いつも空の紹介なので、今日は趣向を変えてアトリエらしく初のデッサン講座です。
で、今日はその1。そして、その内容は・・・。

「手抜きデッサンのすすめ」 By 講師T

少々・非生産的なタイトルですが、要するに省時間・省エネ・タイプのデッサン技法です。
しっかり描き込むデッサンを・となると、白い紙から始めた場合には、かなりの時間を要します。
そこでこの技法の登場です。それは中間調子の紙を用いて、明暗の階調を描くと言う手法です。
明・中・暗の基本3段階の内、中間調子部を紙自体にお任せして、明部と暗部だけを描き足すのです。

以下は、その作例です。
(講師Tが若かりし頃に描いたデッサン各種です。)

 左:石膏製の足型      右:ご存じ、ダ・ビンチの名作「モナリザ」の両手部分

 左:黒人男性像(雑誌の写真から)   右:男性像(想像で描いたもの)
共に顔面のハイライト部(左は鼻・額・頬など。右は白目、黒目内のキャッチ・ライト、鼻など。

  左はドガ作の油絵からの模写。 右はダ・ビンチの油絵の下絵素描の模写。

と言うわけで、紙の地色を中間調子に見立てて、明部と暗部のみを描くデッサンです。
立体化が容易に出来、しかも階調の整理・見極めにもおおいに役立ちます。
因みに、西洋の古典絵画のほとんどもまた上記の方法で描かれています。


以上、初めてのウェブ講座その1「手抜きデッサンのすすめ」、皆様のお役に立てることを願います。