アトリエ・マイルストンブログ

2011年9月7日水曜日

デッサン講座ー2

アトリエ・授業なく、一昨日の初回に続き、早くもウェブ・デッサン講座となってしまいました。

今日もまた「手抜きデッサン」(その2)です。
今回のサブ・タイトルは「線を引こう!」です。
By 講師T

忙しい日々を送っている皆様には是非お勧めの方法です。
デッサンともなると、何だか身構えてしまいそうですが、何のことはない、タダの「落書き」です。
ですが、「チリも積もれば山となる」「千里の道も一歩から」「ローマは一日にして成らず」です。
「絵」の上達にも、音楽やスポーツと同様、「反復練習」が大切です。
日々のわずかな努力が、あなたの「目」と「手」の両者を確実・着実に鍛えてくれます。

多忙な1日の中の、ほんのわずかな時間を利用して「線を引こう!」と言うわけです。
正確には「線で形を描こう!」と言うことで、明暗の階調を省いて輪郭のみを描くことをお勧めします。

デッサンと言うより、ラフ・スケッチやクロッキーと呼ばれる速写的な描画法に類するものです。
とにかく日常の中で、興味を引く形、好きな形、気になる形があれば、線に移し換えてみましょう。
描きたい意欲と、鉛筆と紙と、少しばかりの時間があれば、いつでもそれは可能です。

以下は、講師T若かりし頃の線画の作例です。

左右とも 鉛筆で自らの手(筆者・左利き)を描いたものです。(ごく一部分に調子を施してあります)

 左右とも、インクとペンで描いたものです。(ミスしないように意図的にペンを用いました)

 学生時代の男・女ヌード・デッサンの授業で、本ポーズ決めの前のクロッキーです。

「線で輪郭をなぞる」、タダの落書きのような、その単純な行為の積み重ねが、大きな成果を生みます。
いつしか、あなたの目の中には測量器、あなたの手には意思どおりに動く器用さが身につくことと思います。
またその対象が模写であれば、その形の中の数パーセントは、自らの肥やしとなるでしょう。

はじめから、両手が自由自在に動くピアニストやバイオリニストはいません。
はじめから、ボールやバットやグローブを自在に操る野球選手はいません。
忙しい日常の中にこそ、楽しい練習の時を作り、その成果を楽しみましょう。

「種まけば実る。」まずは1枚。
(お役に立てれば幸いです。)