アトリエ・マイルストンブログ

2013年9月30日月曜日

ホッパーの街角、再び

月曜日・曇り

アトリエは定休日です。
恒例の「名作美術館(その58)」を、お届けします。

今日もホッパーの作品、6作目をお届けします。

Edward Hopper " Early Sunday Morning "  (1930)

20世紀、アメリカが産んだ画家、エドワード・ホッパーの風景画です。
20年代、アメリカは好景気に沸き返っていましたが、突如、未曾有の大恐慌が街や人々を襲いました。
今回アップした何の変哲もない街角を描いた当作品、株価の突然の大暴落の翌年に描かれています。
「早朝の日曜日」らしく歩道には人影もなく、朝日によって出来た長い影が街の静寂を物語っています。

日曜の早朝のせいなのか、恐慌のせいなのか、温かな視点の中で捉えられた街並みには色々な物語が詰まっているようです。
人影がないことで、よりいっそう住民・庶民の営みや、景気に翻弄される人々の哀しさが表れているような気がします。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その72)」

1920年代のアメリカ、活況と不況の両者の下、様々な音楽が色々な人々から産み出されました。
20世紀音楽に多大な影響を与えたブルースもまた、この時代に原初的な形態が確立されました。
1人の盲目黒人音楽家の造り出した音楽が、21世紀の私達にも影響を与え続けています。
今回は、この曲を広く世に知らしめた音楽家のヴァージョンでお届けします。
映画「パリ、テキサス」等のサントラでも、お馴染みの名インスト曲です。

ダーク・イズ・ザ・ナイト / ライ・クーダー ( 原曲:ブラインド・ウィリー・ジョンソン )
Dark Is The Night / Ry Cooder (1970) , Original By Blind Willy Johnson (1920's)


魂の奥底からすすり泣いているようなスライド・ギターのメロディー&ビブラートが秀逸です。

By 講師T