アトリエ・マイルストンブログ

2012年6月7日木曜日

ドガ・ダンス・デッサン

木曜日、アトリエはお休みでした。
代わりで恒例の「名作美術館」(その27)をお届けします。

今日は、エドガー・ドガの作品を4点紹介します。
Edgar de Gas  ( 1834~1917)




上、2作品が油彩の本画で、下の2作品が習作デッサンです。
( 題名等、詳細データは現時点で不明です。後日、調べてアップするかもしれません。)

ドガは、フランス印象派・黎明期に属する画家です。
今回のタイトルにあるように、ダンス(バレエ)とデッサンは、ドガにとって最も重要な鍵です。
(タイトルは、フランスの著明な作家ポール・ヴァレリーの著作物から引用しました。)

ドガにはアカデミックな点と革新的な点が共存しており、それが素晴らしい作品を生み出しました。
前者はデッサン(形・調子)を、後者は色彩・構図を重視する姿勢です。
ドガは、イタリア等の古典絵画の模写や先達のアングルを通して、形態の美しさを学びました。
ドガはまた、当時普及・紹介され始めた写真や浮世絵を通して、新たな視点を見いだしました。
それがモチーフのバレエの女性達と出会い、見事に融合されて独自の作風が確立されたのです。

後年には視力が衰え、油彩画をパステルに持ち替えて数々の傑作を制作しました。
更に視力が悪化すると、今度は触って形を確認することが可能な彫塑を制作しました。
健康面では不幸な晩年ではありましたが、その作品は普遍的な美に満ち溢れています。

( 画面内、クリックすると拡大画像が得られます。)
習作デッサン(形・線)が、絵の具(色・面)に置き換えられて、本画になる様子が推測できるものと思います。

By 講師T