アトリエ・マイルストンブログ

2012年10月19日金曜日

KHさんの海景色、入門

昨日の雨が過ぎ去った後の爽やかな快晴です。

黄葉が進む森の里のケヤキ並木
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金曜日のアトリエ。KHさんがやって来ました。
KHさん、水彩で南国・沖縄の海の魅力が描けるようになりたいとの事で、今日はその第一歩を踏み出します。

着彩に勤しむKHさんの様子

今日はその第一歩として、海景色に限らず景色全般に必須な平塗り・片ボカシ技法を中心に習作の描写を進めます。
今回の指導には最適格なT講師(何しろ沖縄出身)が行い、以下にその手順を解説します。


  1、空の下地塗り:まずコバルト・ブルーの絵の具で、左右・水平方向への平塗り(上から下へのボカシ)を行います(左)。
  2、空と海の分離:コバルトで遠景・水平線を片ボカシし、その下にコンポーズ・ブルーで平塗り・片ボカシを施します(右)。
    画面下部は、近景の砂浜にするため、現時点では彩色を行いません。


  3、空の濃調子作り:コバルトの乾きを待って、ウルトラマリン・ブルー(群青)で空上部・水平線を片ボカシにします。
  4、雲・島影の描写:水平線上部へ筆に含ませた水滴を垂らし、ウェス(ボロ布)で下方向へ拭き取り、横方向へ移動してゆきます。
    左右の岬には濃暗緑灰、不透明ベージュ色で砂浜を、遠方島影には空気遠近法で青紫色が用いられました。
     画面下部にサンド・ベージュ色を施し、波打ち際で泡立つ波頭を紙の地色のままで残します。

以上が、今回の水彩絵の具による海景の基本的な描写法です。
今回の習作にあたっては、特定の写真画像は使用せず、空・海・砂浜の3種のイメージのみでの描画です。
鮮やかな色彩色面とその筆触が織りなす光と立体空間がリアルで、絵画ならではの魅力が充満しています。

本格的な海景は初めてと言うKHさん、手際よく大量のウォッシュ(絵の具水)を塗りこめました。
機会を見つけて、更に色々な方法に挑戦する予定です。

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Tさん姉妹がやって来ました。
姉のHTちゃん(小3)、今日は制作中のウサギのペンダントに仕上げに取りかかります。


 細かな棒ヤスリや紙ヤスリを用いて、表面を滑らかに研磨するHTちゃん。


HTちゃんのペンダント「ウサギちゃん」が、めでたく完成しました。

目には輝く赤いスパンコールがはめられ、見る角度・光の角度で、その表情が変化します。
抑制された形や薄桃色が柔らかな質感の白と相まって、上品な雰囲気を醸し出しています。
HTちゃん、ウサギちゃんに名前をつけてあげて、大切に可愛がって下さいね。

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妹のRTちゃん(5才)は、お絵描きと張り子の2本立て授業を楽しみます。



 

 左:色鉛筆画「女の子とクマさん」です。              右:リスさんに手足が付けられました。

RTちゃんの色鉛筆画、オシャレな色彩感覚が素敵です。髪の毛の方向などもしっかりと描かれました。
画像、残念ながらピンボケ・ピンズレになってしまいました。どうもすみません(/T講師)。


「秋雲」


今朝は、今秋一番の冷え込みになった、との事。
就寝時(特に明け方)の、温度管理にはくれぐれもご注意下さい。