火曜日、アトリエはお休みでした。
恒例の名作美術館(その16)を、1日遅れでアップします。
今日もモディリアーニ(その3)の作品2点を、お届けします。
今日は、題して「目力(めぢから)」です。
今日もモディリアーニ(その3)の作品2点を、お届けします。
今日は、題して「目力(めぢから)」です。
今のところ、タイトル・制作年など、不詳です。
(国内発売の画集などでは見かけない作品です。)
ご覧の通り、両手を組んで椅子に正座して、こちらを見つめる少年と少女の絵です。
瞳を描かない人物画の多い画家としては珍しい部類の、共に視線の強い作品です。
画面の中、明暗の対比で浮かび上がるのは、眼光発するその頭部と両手です。
行儀の良い姿勢の少年と少女は共に地味な服装で、こちらをじっと凝視しています。
私達、見る者の視線もまた彼らの視線とぶつかり、思わずたじろいてしまいそうです。
国内ではあまり見かけなくなりましたが、海外に出ると時々 遭遇する強い目力がとても印象的な作品です。
画家モディリアーニはその力に魅了され、最も効果的にその力が発揮されるように画面を構成したのです。
何故だか懐かしい故郷の遠い記憶のように、脳裏に焼き付いて離れない少年と少女の不敵で素敵な目力です。
(画面内クリックすると、拡大画像が得られます。)
By 講師T